2012年03月02日

ポストカードの種類

16種類のポストカードを紹介します。
販売を委託している店舗等は一つ前のブログに掲載しました。
印刷所のオフセット印刷で作成したため、以下の写真の色彩と
同一ではなく、多少色が薄かったり、濃かったりしています。

写真をクリックすると大きくなります。


青い海

浅い海中での撮影に疲れたら、外洋側の足の立たない深場で休憩します。
プカプカと波に浮いていると心地よい安らぎを感じてきます。
ときどき大波が岩礁で砕けると、辺り一面小さな泡でいっぱいになります。
夏の海は、強い太陽光線を受けてさまざまな青色に変化します。
特に波がせり上がって砕ける直前、海が透けて見える時が最も美しい青色を
見せてくれます。 沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


ギンポちゃん

サンゴ礁の内側の海は、静かで浅い海が拡がっています。
そこにはいろいろな小さな生きものたちが棲んでいます。
このギンポの子どももそこの住人です。
顔の大きさはマッチ棒の先ぐらいでしょうか。
顔の写真を撮ろうとレンズを近づけると目が合いました。
その愛らしい瞳を見ていると、彼らの棲む海を汚してはいけないなと、
理屈抜きで思いました。
沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


訴える目

海中で撮影をしていると、時々ベラの仲間が近づいてきます。
数メートル離れて私の周りを何度も廻り、大丈夫かなと思ったら
急接近してきます。
でもこの写真のベラさんのようにカメラの直前まで来ること珍しいことです。
「何か美味しいものを持っていませんか?」と目で訴えてきます。
よっぽど腹ぺこだったのかな。それにしても見つめられるとどうもかないません。
何も持っていなかったので代わりに写真を撮ってあげました。笑。ごめんね。
沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


極小の美

さまざまな貝殻、小さなウニの殻と棘、青サンゴのかけら(左下)、
網のようなコケムシの骨格(右下)など,みんなかつては生きていたものたちです。
大きさはどれも3ミリから5ミリぐらい。
海底に落ちている殻を一つ一つピンセットを使って拾い集めてきました。
写真に写せる分量を集めるのに半年ほどかかりました。笑。
沖縄本島南部の海で採取しました。

ポストカードの種類


おちびさん

初夏の海は誕生の季節です。
さまざまな生きものたちの子どもでにぎやかです。
写真の子もこの年生まれたスズメダイの仲間の子どもです。
大きさは約1センチほど,枝サンゴの間をちょろちょろと機敏に泳ぎます。
この愛らしい姿を何とか写真に撮りたくて1時間ぐらい粘りました。
魚にとっては大変な迷惑だったかもしれませんね。(ごめんなさい)
この小さな一匹は誰の助けも借りず広い海で成長しなければなりません。
でも、さまざまな条件から成魚になれるのは、ほんのわずかな数なのです。
この写真から一匹の小さな生命の尊さを伝えられたらと思います。
沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


海を想う

春の浜辺はもう初夏の暑さです。
砂の上に座りのどかな海を眺めていると、浜辺の端の方から2匹のオカヤドカリの
仲間がこちらに歩いて来るのが見えます。
大きい方が先頭を歩き、小さな方が後からちょこちょことついてきます。
友達でしょうか。笑。
しばらくするとちょうど私の前で止まりました。
そして小さい方が大きな方によじ登りました。
それからしばらくの間じっと海を見続けていました。
時々長い触角が風で揺れています。何を想っているのでしょうか。
ひょっとすると,幼生の頃,海の中を泳いだことを思い出していたのかも
しれません。ついそんな想像を楽しんでしまいました。
潮風が心地よい一日でした。
沖縄本島中部で撮影。

ポストカードの種類


海のお星様

沖縄本島中部に名護市という街があります。
昨年の春,この街に面した小さな海が高潮対策の事業のために
埋め立てられてしまいました。
何とかこの海の生きものたちを守ろうと有志一同で活動をしましたが,
守ることができませんでした。
この写真はその小さな海に生息していた有孔虫(俗称:星の砂や太陽の砂など)
の仲間たちです。海底で拾った貝殻の縁に並んでいたものです。
撮影した日は天気が良く、海面で偏光した太陽の光が虹色となって
海の中を照らしていました。
沖縄本島北部で撮影。

ポストカードの種類


一期一会

小さなサンゴの上で小指の先ほどのイシガキカエルウオの子どもが、
ごはんを食べていました。
食べているのは藻類かサンゴが出す粘液のようなものでしょうか。
口を大きく開けてバクバクとダイナミックに食べていました。
なかなかの食べっぷりです。笑。
そして時々私の方を見て不思議そうな表情をします。
なんとも愛らしい瞳に釘付けです。でも、その場を離れたら、
もう二度と会うことはありません。
出逢いは一度限りのことが多いものです。とても別れがたいのですが、
「元気で大きく育つんだよ」と心の中で伝えてその場をあとにしました。
沖縄本島中部で撮影。

ポストカードの種類


サンゴのプチプチ

サンゴの表面に小さなポリプ(触手)が仲良く並んでいます。
サンゴはこのポリプを使って餌となる小さなプランクトンなどを補食します。
サンゴのポリプには種類によって緑、桃色、青、黄色、褐色など
いろいろな色がありますが、硬い石灰質の骨格はたいてい白色です。
中にはアオサンゴのように青色の骨格を持つサンゴもあります。
沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


トラギスくん

潮溜まりで撮影中、魚の子どもが岩の下から顔を出しました。
そして段々近づいて来ました。おどかさないように静かにしていると、
なんと目の前までやって来ました。
「おじさん何しているの?」と言っているようです。
好奇心旺盛なその子はしばらく私の様子を観察していました。
人間や動物の子どもが、好奇心旺盛で容姿もかわいいように、
魚の子どもも同じです。
沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


海草のメロディー

よく晴れた冬のある日、潮の引いた海草藻場に潜りました。
水深は浅く50センチから1メートルぐらいです。
海草は海藻とは違い進化の過程で陸から海に戻った植物です。
花も咲くし種子もできます。海草は広く海底を覆っています。
太陽の光を受けて光合成をし、しきりに酸素の気泡を放出していました。
写真の1本の海草は、長い間生きてきたのか表面には藻類が付着し、
葉先が切れ、そこから酸素の気泡が漏れ出ていました。
その気泡たちが潮の流れに乗って滑らかな曲線を描いていました。
それはまるで海草が歌っているかのように見えました。
沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


七色の稚魚

撮影中、海底から海面を見上げると太陽光線が帯びとなって海中を
延びていました。
その時、身体が半透明な稚魚の群れが光の帯の中を通過しました。
稚魚たちの身体はそれぞれが紫、青、青緑、緑、黄、橙、赤に染まりました。
一瞬の出来事でした。
おそらく太陽の光は海面で七色に分光していたのでしょう。
自然はときどき予想もできない美しさを見せてくれます。
沖縄本島中部で撮影。

ポストカードの種類


タヌキのような顔

夏の大潮の日、斜め向かいのお家のおじさんから潮干狩りに誘われました。
天気は晴天、海面も凪いでいます。おじさんは岩礁の上でサザエを探しています。
私はもっぱら撮影、撮影、撮影。
岩礁の上から海底までは5メートルぐらい、途中にイソバナやサンゴ、
いろいろな色のホヤやカイメンの仲間が見られます。
その中でひときわ目立つサンゴを見つけました。
早速撮影しているとレンズ越しに小さな魚と目が合いました。
よく見るとその魚は、まるで愛らしいタヌキのような顔をしていました。笑。
沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


浜辺のおちびさん

浜辺でオカヤドカリの子どもを見つけました。
大きさは5ミリぐらいでしょうか。
背中には白くて可愛い貝殻を背負っています。
大きく成長したものはサザエの殻などを背負っています。
成長するに従い何度も貝殻を取り替えていきますが、
手頃な貝殻がなかなか見つからないこともあるようで、
ときには瓶の蓋などを背負っていることがあります。
使い終わった貝殻は次の世代へのお下がりとなります。
自然界には無駄なものなど無いようです。 
浜辺を歩く時は彼らを踏まないようにできるだけ優しく歩くようにしています。
沖縄本島中部で撮影。

ポストカードの種類


葉上のしずく

海草の葉上に小さな気泡が仲良く並んでいます。
これは海草が光合成をしてつくった酸素の気泡です。
まるで雨上がりの水のしずくのようです。
一つ一つの気泡はゆっくりと大きくなり、やがて葉上を離れ、
海面目指して昇っていきます。
海の中を見渡すと、無数の気泡たちが、昇っていく様子が見えました。
きっと私たちは、海草がつくった酸素も吸っていることでしょう。
沖縄本島南部で撮影。

ポストカードの種類


貝の妖精

浅い海でコウイカの仲間を撮影をしていると、海底の岩の上を急ぎ足で
移動している貝を見つけました。
身体は半透明の空色、前方には目でしょうか黒い点が2つあります。
背中には綺麗な貝殻を背負っていました。大きさは1センチぐらいでしょうか。
撮影しようとレンズを近づけますが、移動する速度が速くなかなか
撮影できませんでした。
帰宅してからこの貝の名前を調べると「ベニシボリガイ」という名前で
あることがわかりました。
そういえば、ほんの時たま、海底の砂地でこの愛らしい小さな貝殻を
拾ったことがありました。生きている姿はこんなだったんですね。
沖縄本島中部で撮影。

ポストカードの種類

各16種類の単品は1枚150円、セットは5枚一組で600円です。
セットは3種類あり、「青い海」はセットには入っておりません。

ポストカードの種類

ポストカードは、インターネットでも購入できるように準備を
進めていますので、近いうちにホームページ「海から伝えたいこと」に
掲載いたします。

このポストカードが、少しでも海の大切さ、また生命の尊さ、
あるいは陸上に棲むさまざまな動物や昆虫、草花にいたるまで、
優しい眼差しを向けてくださることを心から願っています。


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Posted by 有光智彦 at 23:50 │ポストカード
この記事へのコメント
ギンポちゃん、がいいね。
Posted by 海うさぎ at 2012年03月09日 12:38
海うさぎ 様
こんばんは。沖縄も昨日から冷えています。
20℃を越える暖かな日々が続いていたので余計に寒く感じます。
ギンポちゃんは、顔の正面を被写体震度の浅い撮り方をしているので
説明が無いといったい何の生きものなのか検討もつかないと思います。笑。

顔の大きさは約5㎜あるかないか、胴体の長さはおそらく15㎜から
20㎜といったところでしょう。見た感じひょろ長い魚なんです。
このギンポちゃんと同一種でも顔の表情が個体によりまちまちで恐い顔、
ひょうきんな顔、優しい顔などさまざまで写真集にしたらおもしろいかもしれません。笑。
私は魚の中ではギンポが大好きなのですが、以前私をモチーフにしたまんがが作成されたので見てみてください。そこにギンポのことが少し出てきますから。笑。とても面白く海の生きもののことが良く伝えることができるまんがです。作者はまんが家の卵の仲村さんです。将来有望な方です。
「沖縄まんが物語」のバックナンバーの「ぼくらのサンゴ礁」がそれです。
http://okinawa-manga.com/category/back_number/
それでは良い航海を。おやすみ。
Posted by 有光智彦有光智彦 at 2012年03月12日 23:10