前回に引き続き2018年に出会った生きものたちをご紹介します。
潮の引いた干潟と干潮で浅くなった海草藻場で撮影した生きものたちです。
最初の写真は、潮の引いた干潟の光景です。真ん中の貝はカワラガイで、
廻りの小さなつぶつぶは全部カニが作った砂団子です。
砂団子は干潟が干出している間にカニたちが砂に含まれる栄養を吸い取ったあと、
ポイと捨てられたものです。
一面に拡がる砂団子はいったいいくつあるのでしょう!
そしてそれを作ったカニたちの数はどれぐらいの数なのでしょうか?
干潟を歩いていると、時々二枚貝や巻き貝の殻が落ちています。
同じ種類の貝殻もよくあります。大小さまざまです。
これらの貝が海水を浄化したり、他の生きものたちのご飯になったりします。
砂の中にはすごい数の貝が生息しているのでしょう。
干潟ではいろいろなカニを見かけます。特に目立つのは、みんなでぞろぞろと
行動するコメツキガニの仲間です。
足元をよく見ながら生きものを踏まないように歩きますが、とても小さな生きものを
見つけることがあります。写真は、2ミリほどのコメツキガニの赤ちゃんです。
危険がせまると回りながら穴を掘って隠れる仕草は親と同じです。誰に教わるまでもなく
生まれた時から身についている行動です。
ヤドカリが手頃な貝殻を見つけたようです。近づいて殻を観察しているところです。
沖の方まで行くと、浅くなったところに海草が茂る海域があります。
膝ぐらいの水深なのでカメラを前方構え、寝そべって撮影します。
顔を前方に向けたままなので首がとても疲れます。
澄んだ水に細長く伸びる海草には5ミリほどの小さな巻き貝が無数に付いています。
この巻き貝も魚のご飯になります。
ジュゴンが好むウミヒルモも見られます。
海草藻場は小さな生きものたちの生活や食事の場であり、産卵や成長の場でもあります。
海草の間には小さな魚たちも暮らしています。
ホンダワラの仲間の海藻にも小さな魚が隠れていました。
愛らしい顔をしています。
干潟は小さな生命を育み、また、鳥たちの食事の場であったりと、
生きものたちにとってなくてはならない環境です。