今年の沖縄は、例年に比べ寒い日が少なく、時々25度を超える暑い日もありました。
3月に入り春の大潮の季節が近づいています。
泡瀬干潟も春の装いです。
2月と3月の晴れた日に干潟を見てきました。
砂地の上に立つと白い干潟と青い空が視界いっぱいに拡がります。
足元の砂地には無数の穴が開いています。生きものが棲んでいます。
潮が引いて間もないためかまだカニたちが出てきていません。
しばらく歩くと、くるぶしほどの潮溜まりが拡がる場所にでました。
そこにはイソスギナなどいろいろな藻類が繁茂していました。まるで森のようです。
水中にカメラを入れ目測でシャッターを切ってみました。水深約20センチの世界です。
藻類の間には二枚貝の姿も見かけます。赤い模様のあるのはカワラガイ、
茶色のは大きくなると8センチぐらいに成長する貝です。
上の部分を少し出しているのはハボウキガイの仲間でしょうか。
藻類の上にはホウシュノタマガイが2匹連なって移動中です。
浅い水中では、ニセクロナマコがお食事中です。
タマガイの仲間が砂で作るスナジャワンも見かけます。ちいさなもので5センチほど、
大きなもので10センチ近くあるでしょうか。形もさまざまです。
砂にはタマガイの卵が埋め込まれているそうですが、作るところをまだ見たことがありません。
沖に視線を移すと、港に続く航路を広げる作業をしている浚渫船が見えます。
浚渫した砂は台船に乗せて埋め立てをしている現場に運んでいるようです。
人工島造成の工事も落ち着いたのか干潟の自然が少し回復してきているようにも
感じられます。
満潮が始まる頃には、砂地の表面に、カニたちが食事をしたあとの砂ダンゴが
いちめんに残されていました。砂地の表面は、春のうららかな陽光に包まれていました。