海の生きものたち⑥

有光智彦

2007年11月28日 00:56

 今日は,いろいろなサンゴについてお話します。
 サンゴは,漢字で「珊瑚」と書きますが,ひらがなで「さんご」と書かれた
書物もありますし,「サンゴ」とカタカナで書く場合もあるようです。
 どれを使ったらいいか,しばしば迷うときがあります。
 「さんご」といえば,よく海辺の観光地にあるお土産屋さんで売っている
高価な赤や桃色のを思い浮かべると思いますが,高価なさんごは,人間が潜れ
ないような深い海に生息しているようです。
 私が使う「さんご」は,南方の島に生息する珊瑚礁を造るさんごのことです。
 そのさんごを「造形珊瑚」というそうです。
 一つ一つの個体のさんごが成長し,死滅し,また,その上に新しい命が育ち,
延々と続く過程で島の珊瑚礁が形造られます。南の島は,このように「さんご」
が何万年もかけて築いた大地から成ってるようです。
 一度,宮古島で,何の目的か地下30メートルぐらいまで掘削した現場を見た
ことがありますが,地層は,下の方までさんごの化石から出来ていました。
 さんごの個体には,枝状のものや,平たいものとさまざまな形のものがあり
ます。波の荒いところや内湾の穏やかな海域とでは,多少種類が違うようです。
 イノーの中には,小さいながらも,いろいろなさんごを見ることがで
きます。

  

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