忍法泡ぶくぶく

有光智彦

2008年10月02日 22:39

本島南部の海岸にもたくさんのカニが住んでいます。
彼らは,人間が近づくと,サッと砂の中に隠れます。
なかなか観察ができません。でも,それなりの覚悟が
あれば可能です。
服装は半袖半パン,裸足ですが,ガラスや貝殻片が落ちていることも
あるのでサンダルを履くのがいいでしょう。
まずは,そろりそろりと干潟に進みます。
遠方からたくさんいる場所を見定めておき,そこに向かいます。
生きものは全部隠れてしまいますが,位置を決めたら両膝を着き,
そして,両肘もついてじっとしています。
待つこと3分。ようやく,静かになったと思ったカニたちがゾロゾロ
出てきます。あとは,存在がばれるまで,観察し放題です。
写真に撮るのもいいでしょう。
でも頭が動いただけでも悟られるので彼らの反射神経を甘くは
みれません。笑。

おそらく他人からみたら吹き出すような姿勢でしょう。自分が写真に
撮られているかもしれませんね。笑。
そうして撮ったのが次のショットです。



カニに焦点を当てていると,口からどんどん泡が出てきました。
その泡をハサミ(両手?)を使い,体全体を覆うように延ばしていました。
胴体が泡で隠れたところで完成のようです。

 

「どうだ,すごいだろう!」と言っているようです。
しかし,一陣の突風とともに,その泡が消えてしまい…!笑。
慌てて,砂の中に逃げ込みました。
カニの泡は,身を隠すためだったんですねぇ。

次は,「ミナミコメツキガニ」です。干潟の上が生息域で,集団で生活
しています。人や鳥が近づくと,サッと砂の中に潜り込みます。
ゾロゾロいたのが,一瞬にして消えてしまいます。
でも,しばらくすると,ざわざわと砂から出てきます。



このカニは横歩きではなく,前に向かって歩く変なカニです。
バックは出来ないようですが…。笑。



両手で砂をすくい取り口に持っていって「おう,うめぇ~!」と
言いながら(推定)砂の中の微生物を濾して食べているようです。
その仕草がとてもおもしろく,四つんばいの姿勢を一時間以上
続けてしまいました。次の日,首が痛いことといったら…。

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