浦添の海がどのような海なのかを写真でご紹介します。
お伝えする内容は2013年10月に「浦添のイノーを守る会」主催で
行われた講演会「浦添のイノー(礁池)を考える集い」の中で
行ったスライドトークに沿ったものです。
写真は、将来埋め立てられる計画がある海域内で撮影しました。
私が見て来た浦添の海は、ほんの一面でしかありませんが、
少しでも海の中のことを知っていただくことで、海を埋めると
いうことについて考えるきっかけとなればと思います。
浦添市の海 海面反射を防ぐため偏光レンズ通して撮影しています。
まず環境のことについてお話します。
浦添の海にはさまざまな環境があります。
サンゴがある海域、海草藻場(うみくさもば)が広がる海域、
岩礁、砂地、サンゴ礫(れき)の海底があり、それぞれの場所には
その環境に適した生きものたちが棲んでいます。
サンゴがある海域 海草藻場
岩礁
砂地 サンゴ礫 海面
それぞれの環境を詳しくご紹介します。
※小さな写真をクリックすると大きくなります。
サンゴがある海域
下の4枚の写真は、樹枝状サンゴの広がりです。
水面を泳いでいると、まるで森の上をどこまでも飛んでいるような
楽しい気持ちになります。
サンゴの上には小さなスズメダイの仲間が群れをなして泳いでいます。
外敵が来ると、一斉にサンゴの枝の間に隠れます。
サンゴに近づいて撮影した画像です。
この樹枝状サンゴの一角には、キャベツの葉っぱに似た葉状サンゴが
生息している場所があります。
樹枝状サンゴに比べて隠れるところが多いためか、やや大きめの魚が見られます。
また、海底のところどころにいろいろな種類のサンゴがあります。
直径1~2メートルもあるハマサンゴの仲間です。
ハマサンゴの成長速度は1年間に1~2センチと言われていますから、
単純に見積もっても100年ぐらいこの海で成長を続けていると言えます。
また、これから大きく育っていく成長途中のサンゴが多く見られました。
サンゴは初夏の夜に産卵し、受精卵からプラヌラ幼生が誕生し、海流に乗り、
また自らも移動し、生きるのにふさわしい環境を求めると言います。
そして見つかると着底しサンゴとしての骨格を作り、その場所で成長を始めるのです。
そうすると、この浦添の海はサンゴにとって生きるのに適した環境だと言えそうです。
サンゴがあるところには魚が多く棲みついています。
それは、サンゴには外敵から身を隠せる場所が豊富にあることや、カニやエビ、
あるいは小さな貝類など魚にとって食べ物となる生きものが多く生息しているから
かもしれません。
次回につづく
浦添西海岸開発計画の詳細は、前回の記事をご参照ください。
http://ari3tsu.ti-da.net/e5619932.html