2012年06月10日

一匹の存在

台風3号が梅雨前線をかき消してくれるかもしれないと願っていたいましたが、
まだまだ梅雨が続くようです。
今日は午前中雨、午後からは晴れ間が出ました。
でも、湿度は高く、90%ぐらいありそうです。

海は豪雨があると、濁ってしまいます。
私が海に入った日は晴れていましたが、海面には米のとぎ汁のような濁りの層が
ありました。

この日もたくさんの生きものとの出逢いがありました。
写真をクリックすると大きくなります。

最初は「イバラカンザシ」です。この生きものはゴカイの仲間で、ハマサンゴなどの
サンゴの仲間に穴をあけて棲んでいます。まるで小さなクリスマスツリーのようです。
色も模様もさまざまです。大きさは2~3㎝ぐらいでしょうか。

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サンゴも太陽の光を浴びて元気そうです。

一匹の存在

一匹の存在

サンゴを撮影していると、ベラの仲間がやってきました。
「何かおいしいものを持っていませんか~?」と眼で訴えています。

一匹の存在

しばらくしてヒメジの仲間も来ました。食いしん坊のベラのお友達も一緒です。
ヒメジがヒゲのようなセンサーで砂の中の獲物を探していると、たいてい
近寄って来て、「何か見つかりますか?」というように付いて廻ります。

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下の写真は、ヒメジくんが獲物を探しているところです。
砂が舞っています。

一匹の存在

今年生まれた魚の子たちでしょうか、まだ半透明の稚魚たちが枝状のサンゴの
まわりに群れています。

一匹の存在

潮が徐々に引き、浅くなりました。
サンゴの上と水面との間が20㎝ぐらいになりました。
そこを静かに観察していると魚たちが、ご飯を食べたり、行ったり来たり
している様子がわかります。
ここにも黄色いイバラカンザシがありました。

一匹の存在

紅藻の仲間でしょうか、色が映えます。

一匹の存在

視線を下に移すとサンゴに釣り針がぶら下がっていました。

一匹の存在

釣り糸とおもりも絡んでいます。

一匹の存在

別の場所ではロープと網がサンゴに絡み付いていました。

一匹の存在一匹の存在

ロープと網は外して持ち帰りましたが、ゴカイやウミウシの仲間などが
棲んでいたので、できるだけ探しだし海へ帰しました。

この海では、サンゴの移植も試みているようです。
大型のハマサンゴの仲間に写真のような造作が施してありました。
この方法が良いのか悪いのかわかりませんが、違和感を持ちました。
ハマサンゴへの影響は無いのでしょうか。心配です。

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潮の引いた磯では、網と容器を持った人たちを多く見かける季節になりました。
生きものたちは、どのような目的で持ち去られるのでしょうか。
彼らの生きる場所は、母なる海から隔絶された水槽の中なのでしょうか。

人間同士の友愛を、人間以外の生きものにも向けることができるなら、
一匹一匹の生命や存在というものを考えるきっかけになるかもしれません。
あなたはどう思われますか。

一匹の存在


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