4月に続き5月も釣り糸の回収と生きものの観察に行きました。
風があり、波が立っています。良い条件ではありません。
大潮なので海はよく引きますが、浅くなった分、波の影響を受けるので、
水中では身体が安定しません。
天気は良いので生きものたちはそれぞれお気に入りの場所で
くつろいでいました。
ヤエヤマギンポは岩のくぼみにすっぽりとはまっています。
ここがお気に入りの場所のようです。
近寄っても逃げないのでアップで写真を撮らせてもらいました。
まずは、斜め前から、次にやや後方から、最後に正面からと
いろいろな角度で撮影しました。
ソフトコーラルの間で休憩中のヤドカリの後ろに小さな魚がいます。
ヘビギンポの仲間でしょうか。やはり、そこが安心できる場所なのでしょう。
海底を年季の入った貝殻を背負ったヤドカリが移動しています。
その貝殻の壊れた穴から身体を出しています。
私の存在に気がついているのか、慎重に針路を選びながら進んで
いるように見えます。私も撮影条件の良い場所に先回りしてヤドカリが
来るのを待ちます。なかなか思い通りにならないもので、ヤドカリは、
サンゴの下に隠れてしまいました。私もあきらめず、反対側から覗いて
撮影しました。
深くなる岩礁の上ではゴンズイの子どもたちがみんなで移動中です。
周囲には小さなカイアシ類?のような生きものが無数に漂っているので、
それを食べているようにも見えます。
どちらに進んでいくのか検討もつかず、なかなか近くで撮影ができません。
釣り糸の回収は、まず海底に真っ直ぐ伸びている新しいものから回収します。
巻取りながら沖に向かうと、やがておもりと針が見つかります。
針はたいてい錆びて欠けています。
次にサンゴに絡んだ釣り糸の塊を外します。
最初は真っ直ぐ伸びている釣り糸が波などで一箇所に集まり、やがて団子のように
まとまり、そこに藻類などが生えて写真のような姿になるのだと思います。
サンゴを傷つけないように小さなハサミで丁寧に除去します。
相棒も頑張ります。
浅くなった岩礁のサンゴは、踏まれて折れていることがよくあります。
そこにサンゴがあることがわからないのかもしれませんが、可哀想です。
サンゴへの負荷は人為的なものに留まらず、オニヒトデなどの食害も受けます。
白くなっているのが食べられてサンゴの骨格だけが残ったものです。
食べられたサンゴの右側の穴の中にオニヒトデが潜んでいます。
半分食べられてしまったサンゴです。茶色い部分は生きています。
少し日陰の部分では、触手をいっぱい出したサンゴを見かけました。
元気なサンゴを見ると嬉しくなります。
海に入って3時間が経ちました。そろそろ岸に向います。