今回も海の生きものたちとのエピソードを紹介します。
一つ目は,子どものギンポくんとお母さんの会話の場面です。
場面1:さんごの上からかわいい顔が覗いていました。
場面2:めずらしい生きもの(私のこと)が来たので興味津々です。
場面3:慌ててお母さんが横から声を掛けます。
「早くこっちに来なさい!連れて行かれたらどうするの。」
場面4:大丈夫だよお母さん!。子どもは,こわいもの知らずです。
次は,いつものカエルウオさんのお話です。
いつもの場所にいつもの彼がいます。
さんごの小穴が彼の住まいです。
留守宅の時もたまにあるのですが,ほとんど近くに居るようです。
お住まいに居なくても,しばらく待っていると,どこからか
やって来ます。
さんごの向こうから,ひょこりと顔を覗かせて,喜んでいます。
場面1:お住まいは留守のようです。
場面2:しばらく待っていると,やって来ました。
場面3:顔が真っ黒になってしまいました。
彼は,興奮すると顔が真っ黒になるんです。
場面4:今日は,手を振ってくれました。
しばらく,遊んだ後,明日も会えればいいなあと思いながら
友人宅を後にしました。
私が今まで紹介してきたのは,ほとんどが水深1メートル前後の
世界です。そこには,マンタやイルカや大型の魚はいません。
一見すると,とても地味な世界です。
でも,一カ所に立ち止まり,よ~く観察すると,そこにはたくさんの
命があふれています。そして,たくさんのエピソードと遭遇できるのです。
私事で恐縮ですが,今日から28日の土曜日まで,沖縄大学で
海の生きものの写真展を行っています。
近くまでお越しの際は,ぜひ見に来てください。
今回の写真展は,大浦湾,泡瀬干潟,海の生きもの,そしてやんばるの森と
続いて行きます。来週は,やんばるの森がテーマです。
4つのテーマに共通していることは,いずれも,人為的な環境破壊に
対するメッセージ性が込められています。
特に,泡瀬干潟は,2005年から始まった埋め立て工事で危機的な
状況となっています。
大浦湾も,米軍の辺野古基地滑走路建設による貴重なさんご礁域が
重大な危険にさらされています。
大度海岸も,2年前に完成した地下ダムの影響で,雨が降ると,そこから
流れてくる濁水がイノーへ流入しています。大雨が降ると,かなり濁った
状態になります。この状態が続けば,数年以内にイノー内のさんごは
大きなダメージを受け,また,さまざまな生きものへのダメージが予想
されます。
大浦湾と泡瀬干潟の展示は終了していますが,各イベントごとに
展示されますので,次回から写真展の情報をお知らせしたいと思います。
沖を行く船も大好きなので,写真をいくつかアップします。