2010年11月11日
大嶺海岸Ⅱ
10月に那覇空港が増設される予定となっている大嶺海岸へ
行ってきました。前回は単独で行きましたが今回は知人の案内により
詳しく見てきました。
潮の引き加減は夏に比べてあまり引きませんので,まだ潮の引いていない
水深30センチの海を歩いて沖に向かいます。
ところどころに生きものがいます。
ウミヘビのような生きものもみかけます。
いろいろなカニもいます。




とにかく水が澄んでいます。
抜群の透明度です。
海草藻場にはウニやナマコ,タカラガイやサンゴが点在しています。




リーフにようやく辿り着きました。
1時間と半を要しました。
釣り人が数名いました。
リーフの内側に浅いイノーがありました。
ここの水もガラスのような透明度です。




外洋の潮が直接流れ込んでいる海です。
とても清らかです。
ここでちょっとおにぎりタイム,案内人さんに
頂いたおにぎりはとても美味しかったです。
案内人さんの説明によれば,満ち潮と地形の関係が複雑で,よく知らなければ
沖に取り残されてしまうとのことでした。
岸から沖のリーフまで1時間と半ですからもっともです。
ここからリーフと平行にしばらく歩き,リーフ沿いに
広がるサンゴの群落を見ます。
ここは,かつての沖縄の沿岸そのもののサンゴ群落が再生されつつ
あると聴きました。枝状のサンゴやハマサンゴが一帯を覆っています。



このサンゴ群落を迂回し,空港に向かって歩きます。
もう3時間近く歩いています。
遠く空港を望む一帯は海草藻場です。広大です。
すべて海草で覆い尽くされています。



正にここに空港の滑走路が建設されようとしているのです。
ここは土砂で埋められ,ダンプカーと重機がうなりをあげて
行き交い,分厚いコンクリートの下じきにされようとしているのです。
とても信じられないことです。



ここで,なにやら穴を見つけました。
何の穴でしょう。直径10センチはあります。
近くに鉄筋とロープ,ペットボトルで印が付けてあります。
棒を射し込んでみると2メートルの棒がまっすぐとすっぽり入りました。
どうやら生きものの穴ではないようです。
おそらく人工的に開けた穴です。
私の父は地下ボーリングの技師ですが,その穴によく似ています。
他にもあるのでしょうか。





途中でシャゴウガイの殻を見つけました。
その内側には卵が産み付けられていました。
この卵は,ギンポの卵によく似ています。
くるくる目玉のギンポちゃんが生まれてくるのでしょうか。


干潮のピークを過ぎています,満ち潮はたちまちやってきます。
いつのまにか潮が岸沿いに流れ込みはじめていました。
岸に向かいます。
こんなところにも,うち捨てられた網がありました。
これも人間の仕業です。


岸は泥岩層が露出しています。
辺りの海は濁っています。そのような地形もここでは存在
しているのです。いろいろな地質がある海岸です。
その意味でも面白い干潟だと思います。

浜沿いに潮が押し寄せてきています。
カニやオカヤドカリの営みもあります。




小さなサンゴのかけらを見つけました。
かつて生きていた子どものサンゴです。
おそらくとっても美しかったことでしょう。

でも,私は今でも美しく感じます。
このサンゴも少しずつ潮に洗われて溶けていきます。
そして,次に生まれた生きものの身体の一部になるのです。
私たちの身体もたくさんの生きものたちの命を頂いて造られています。
他の生きものたちは自然界から借りた生命の材料をいつの日か
戻します。私たちは,どうでしょうか
潮の満ちた海岸沿いを歩いて帰路に着きます。
出発した瀬長島までまだまだあります。
ここには自然の海岸がそのまま残っています。

南部でこのような場所を見つけることは困難です。
今,浦添の自然海岸を埋め立ててバイパス道路を建設しています。
どんどん消滅しているのです。
自然海岸は生きものにとってはなくてはならない環境です。
オカヤドカリは,海岸林と砂浜を行ったり来たりして
生活しています。そこに護岸など造ると,たちまち障害となり
生きていくことができなくなります。
ここの海岸林にはたくさんの美しい花々が咲いていました。




空港建設も沖縄の発展のためには必要なことなのかもしれません。
しかし,沖縄の魅力である自然を破壊し続けることは,
矛盾していないでしょうか。コンクリートの島に癒されには誰も
来ないでしょう。建設を回避できる手段はあると思います。
浦添の道路の建設も回避する方法はなかったのでしょうか。
大嶺海岸は沖縄県に存在し,日本国の一部ですが,本来は地球そのものです。
私たち人間は人間本位で地球を改造しています。
自然や生きものたちへの配慮はほとんど考えられていないように思います。
ですが,暗黒の宇宙に浮かぶ小さな天体の上に3000万種の生きものたちと
生活していることは事実です。破壊一筋の選択は自らの破滅を招くように
思えてなりません。私たちは正しい道を模索し選択できるのでしょうか。

行ってきました。前回は単独で行きましたが今回は知人の案内により
詳しく見てきました。
潮の引き加減は夏に比べてあまり引きませんので,まだ潮の引いていない
水深30センチの海を歩いて沖に向かいます。
ところどころに生きものがいます。
ウミヘビのような生きものもみかけます。
いろいろなカニもいます。




とにかく水が澄んでいます。
抜群の透明度です。
海草藻場にはウニやナマコ,タカラガイやサンゴが点在しています。




リーフにようやく辿り着きました。
1時間と半を要しました。
釣り人が数名いました。
リーフの内側に浅いイノーがありました。
ここの水もガラスのような透明度です。




外洋の潮が直接流れ込んでいる海です。
とても清らかです。
ここでちょっとおにぎりタイム,案内人さんに
頂いたおにぎりはとても美味しかったです。
案内人さんの説明によれば,満ち潮と地形の関係が複雑で,よく知らなければ
沖に取り残されてしまうとのことでした。
岸から沖のリーフまで1時間と半ですからもっともです。
ここからリーフと平行にしばらく歩き,リーフ沿いに
広がるサンゴの群落を見ます。
ここは,かつての沖縄の沿岸そのもののサンゴ群落が再生されつつ
あると聴きました。枝状のサンゴやハマサンゴが一帯を覆っています。



このサンゴ群落を迂回し,空港に向かって歩きます。
もう3時間近く歩いています。
遠く空港を望む一帯は海草藻場です。広大です。
すべて海草で覆い尽くされています。



正にここに空港の滑走路が建設されようとしているのです。
ここは土砂で埋められ,ダンプカーと重機がうなりをあげて
行き交い,分厚いコンクリートの下じきにされようとしているのです。
とても信じられないことです。



ここで,なにやら穴を見つけました。
何の穴でしょう。直径10センチはあります。
近くに鉄筋とロープ,ペットボトルで印が付けてあります。
棒を射し込んでみると2メートルの棒がまっすぐとすっぽり入りました。
どうやら生きものの穴ではないようです。
おそらく人工的に開けた穴です。
私の父は地下ボーリングの技師ですが,その穴によく似ています。
他にもあるのでしょうか。





途中でシャゴウガイの殻を見つけました。
その内側には卵が産み付けられていました。
この卵は,ギンポの卵によく似ています。
くるくる目玉のギンポちゃんが生まれてくるのでしょうか。


干潮のピークを過ぎています,満ち潮はたちまちやってきます。
いつのまにか潮が岸沿いに流れ込みはじめていました。
岸に向かいます。
こんなところにも,うち捨てられた網がありました。
これも人間の仕業です。


岸は泥岩層が露出しています。
辺りの海は濁っています。そのような地形もここでは存在
しているのです。いろいろな地質がある海岸です。
その意味でも面白い干潟だと思います。

浜沿いに潮が押し寄せてきています。
カニやオカヤドカリの営みもあります。




小さなサンゴのかけらを見つけました。
かつて生きていた子どものサンゴです。
おそらくとっても美しかったことでしょう。

でも,私は今でも美しく感じます。
このサンゴも少しずつ潮に洗われて溶けていきます。
そして,次に生まれた生きものの身体の一部になるのです。
私たちの身体もたくさんの生きものたちの命を頂いて造られています。
他の生きものたちは自然界から借りた生命の材料をいつの日か
戻します。私たちは,どうでしょうか
潮の満ちた海岸沿いを歩いて帰路に着きます。
出発した瀬長島までまだまだあります。
ここには自然の海岸がそのまま残っています。

南部でこのような場所を見つけることは困難です。
今,浦添の自然海岸を埋め立ててバイパス道路を建設しています。
どんどん消滅しているのです。
自然海岸は生きものにとってはなくてはならない環境です。
オカヤドカリは,海岸林と砂浜を行ったり来たりして
生活しています。そこに護岸など造ると,たちまち障害となり
生きていくことができなくなります。
ここの海岸林にはたくさんの美しい花々が咲いていました。




空港建設も沖縄の発展のためには必要なことなのかもしれません。
しかし,沖縄の魅力である自然を破壊し続けることは,
矛盾していないでしょうか。コンクリートの島に癒されには誰も
来ないでしょう。建設を回避できる手段はあると思います。
浦添の道路の建設も回避する方法はなかったのでしょうか。
大嶺海岸は沖縄県に存在し,日本国の一部ですが,本来は地球そのものです。
私たち人間は人間本位で地球を改造しています。
自然や生きものたちへの配慮はほとんど考えられていないように思います。
ですが,暗黒の宇宙に浮かぶ小さな天体の上に3000万種の生きものたちと
生活していることは事実です。破壊一筋の選択は自らの破滅を招くように
思えてなりません。私たちは正しい道を模索し選択できるのでしょうか。

Posted by 有光智彦 at 01:23
│海 那覇市大嶺海岸