2012年05月06日

釣り糸回収4月

約2ヶ月振りの釣り糸の回収です。
天気は雨、波はほとんどありませんが、水温が22.5℃とやや低く
日射しが無い分とても寒く感じました。透明度も降雨のせいか良くありません
でした。

釣り糸回収4月

回収作業は細い釣り糸を小さなハサミとピンセットを使い、サンゴの
ポリプをなるべく痛めないようにするため細心の注意を要します。

釣り糸回収4月

でも、寒さでなかなか集中できず、連れ合いは1時間でダウン、私も
ほどほどで引きあげることになりました。

釣り糸回収4月

サンゴに絡み付いた釣り糸は古くなり一部はサンゴの骨格に取り込まれたり
していました。

釣り糸回収4月釣り糸回収4月釣り糸回収4月

サンゴによっては釣り糸のストレスからか粘液状の物質を出しているものも
ありました。

釣り糸回収4月釣り糸回収4月

ただ、3年前一番最初に入った時のようにあっちもこっちも釣り糸だらけ
ということはないので救いです。それでも、この日はたくさんの取り残し
を残念に思いました。

この日見たいくつかの生きものを紹介します。
まずは、セムシウミウサギガイでしょうか。
普段はソフトコーラルの上で見ますが、今日はどこかへお出かけのご様子です。

釣り糸回収4月釣り糸回収4月

オコゼの旦那もいました。小型ながらなかなかの面構えです。
刺されたら大変なのであまり近寄れません。

釣り糸回収4月釣り糸回収4月

ヤエヤマギンポがソフトコーラルの布団にくるまっています。
暖かいのかもしれません。

釣り糸回収4月釣り糸回収4月

綺麗なイバラカンザシを見つけました。

釣り糸回収4月

ウミウシの仲間もいました。

釣り糸回収4月

アバサー(ハリセンボンの仲間)のおじさんは穴の中でお昼寝中でした。
起こしてしまったかな。ごめんごめん。

釣り糸回収4月

曇天でやや暗いせいか主に夜間活動するオニヒトデが出没していました。
小さなサンゴを食べていました。幸いサンゴは消化液のような粘液が
付着していましたが多くのポリプが生きていました。

釣り糸回収4月釣り糸回収4月

先日、ベテランのダイバーがオニヒトデを退治中手を刺されアナフィラキシー
によると思われる原因で亡くなりました。
一度刺されると体内に抗体ができるので、2度目に刺されたときアレルギー
反応が出るようです。

私たちが活動している海は1メートルから3メートルと浅い場所ですが、
有毒生物の大半を目撃しています。
釣り具回収の時は片手で海底をつかみますので、非常に注意を払っています。
特に擬態しているオコゼの仲間は要注意です。

この日も幸い何事もなく活動を終えました。


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Posted by 有光智彦 at 18:43 │釣り具の回収
この記事へのコメント
有光さん

釣り糸回収、お疲れ様でした。
海の危険生物にも注意しながら、まさに命懸けの作業だと思います。
無理のないように今後も頑張ってください。
Posted by 瀬長修瀬長修 at 2012年05月07日 22:50
瀬長修 様

こんにちは。
今日は、復帰40周年を記念しての野田首相の演説を
ラジオを通じて聴きました。
お話しは沖縄の基地負担軽減のことを中心に話しておられましたが、
どこか遠い国のことを語っているようで、すんなりと
入ってきませんでした。
この先、那覇空港の第二滑走路建設のために
来年度以降予算を計上するとのこと、その工事に際し
埋め立てとなる海域(大嶺干潟)は広大な海草藻場があり、
生物多様性の宝庫です。
沖縄の経済的自立のためには破壊型の開発が許されるとは
思えません。
できることを続けていこうと思います。
瀬長様、いつも暖かなお言葉、感謝しております。
ありがとうございます。
Posted by 有光智彦 at 2012年05月15日 18:18