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7月は天気が安定していると思うのですが,南東の海上から熱帯低気圧の雲が
来たりして雨がよく降ります。
今日もそのような天気で,午前中は雨,午後は曇ったままでした。
気温は,28℃,湿度は90%,なんでもすぐ腐り,革製品にカビがびっしりと生えます。
家の中には5種類のアリと3匹のヤールーが住んでいます(同居)。
アリもヤールーも気温と湿度が生息環境に適しているのかとても活発です。
先日,第6回生物多様性合同写真展が終わりました。
総計900人弱の人が見てくれました。
ご来場された方々に厚くお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
また,たくさんのアンケートにも答えて頂きました,私も拝見させて頂きましたが,
沖縄に生息する生きものの多さに感激されたことや,子どもにも是非見せたいとか,
また一方で沖縄が抱える問題の多さにも驚かれていました。
生物多様性合同写真展といっても,生物だけではなく,平和と人権問題も
含まれているので,展示内容は,ほぼ沖縄が現在抱えている諸問題のすべてを
網羅したものでした。また,見に来た方々との話の中で,意外ですが,
住んでいる住人が周囲で起きている問題の実態をあまり把握していないこと
も改めてわかりました。
だからこそ,知り得た者がわかりやすく公表しなくてはならないと思います。
おそらく県外の人はなおさらわからないだろうし,また私たち沖縄に住む者も
本土の各地で起きている問題点のすべてを知ってはいないのです。
今回,合同写真展と平行して東京の中野でWWFの主催する写真展が開かれて
いますが(7月24日まで),これにも私は出展しています。その内容は,
生きものの命の輝きを伝えることができる写真と反対に生きものに与えている
脅威を示す写真群です。特に,脅威の数々に力を入れました。
それには,沖縄だけの問題ではないことも含みました。
埋め立ての実態,未解決である赤土汚染,釣りに関すること,海底ゴミ,
小中学生の間で流行っているモリ突きのこと,合成洗剤などの生活排水について,
熱帯魚(海水魚)の採取の現場と水槽について,などなどパネルに貼れるだけ
貼りました。みなさんに見てもらい,考えてほしいと思ったからです。
問題点については,なかなか公表されないのが実態でしょう,だけど,
私は目をそらさずに直視してもらいたいので積極的に発表していこうと思っています。
現在人は,いろいろなことに麻痺しているように思います。
そういう私も依然は麻痺していたのです。まずは知ることだと思います。
昨日は久しぶりに海に入りました。
北谷での釣り糸の回収です。
天気が良く海も穏やかだったのでスムーズに回収できました。
ですが,半月以上回収していなかったのに,それにしては釣り具が少なすぎます。
おそらく,新聞記事などで活動を知ったダイバーの方々が有志で掃除をしてくれて
いるのかもしれません。その分海と海の生きものを楽しむ余裕がありました。
とても有り難いことです。感謝申し上げます。
幾つかの生きものを観察しましたので紹介しましょう。
最初は,一度危機的状況に陥った紫色のサンゴに住む小さな住人です。
このサンゴは徐々にですが回復してきています。
その住人の大きさは約1センチで全身真っ黒です。
撮影しようとカメラを寄せると視線が合いました。
次は,セダカギンポの子どもでしょうか。サンゴの枝にしがみつき,私の方を
観察していました。近づくとサンゴの奥にすぐ隠れてしまいます。
また,少し大きくなったスク(アイゴ科の稚魚)の群れが藻類を食べていました。
定住のスズメダイから追い払われながらのお食事ですが,スズメダイもお手上げ
でした。
1メートル弱のすばらしいサンゴに妙なダメージを認めました。
どうやら様子からして,人が両足で乗ったようです。
サンゴが生きものだと認識していないのでしょうか。
困ったものです。
また,困ったことがもう一つあります。
モリ突きです。
子どもたちの間で流行っています。昨年もそうでした。
これはテレビ番組の影響です。昨年,テレビ番組の責任者(社長)宛に書簡を
送りましたが,返事はありません。
子どもたちはモリを持ち,片っ端から生きものを刺して廻ります。
ヒトデ,ナマコ,稚魚,手当たり次第です。悪いことという認識が無いのです。
呼び止めて,生きものを無意味に殺すことがどんなに無益なことかを説明しても,
中には,その意味について理解しない子もいます。
彼らの行為を見ていると怖いものがあります。
その背景には子どもに対する社会のストレスがあるのではないでしょうか。
抑圧された感情のはけ口となってはいないでしょうか。
番組を制作する会社の社会的責任は多大です。それを社長は認識するべきです。
また,釣り人が魚を寄せるために撒く,撒き餌も大変です。
毎日毎日ひっきりなしに海中に撒かれます。
それを定住の生きものや回遊魚がどんどん食べます。
撒き餌も最近は防腐剤無しの製品が販売されていますが,本来全く違う
食べ物を食べているわけで,これが生きものに対していろいろな影響を及ぼして
いることは確かでしょう。このようなことを釣り人は考えているのでしょうか。
海底のゴミもこんなにたくさんあるのです。
これは一角にしかすぎません。
見えないところに捨てるのが捨てやすいのでしょうか。
これは,1年半で海底から回収した釣り具などの全景です。
これは,釣場前の50メートル四方で回収したものです。
この釣場の周辺部は手つかずのままなのです。
この状況は沖縄だけではなく日本国中でしょう。
釣りのことを紹介する新聞記事や雑誌はあっても,釣りに伴うマイナス面を
紹介した記事はあまり見かけません。でもこれが実態なのです。
どうすべきかは,各自が真剣に考えなくてはならないのではないでしょうか。
このところ家での仕事が多かったので,よく屋上に出て空を見ました。
雲の変化や夜空の星を見ていると心が和みます。
また,朝日も壮観です。生きていることに感謝の気持ちが自然に湧いてきます。
特に夜空は,私たちが住む地球を実感できるひとときです。
空気が透明な日,月が無ければ深宇宙が見えます。
天の川は,私たちの銀河の中心方向です。無数の星々が見えます。
地球は広大な宇宙の中のたった一つの惑星です。
私たち人類の星でもあり,そこに住む他の生きものの星でもあるのです。
私たちは小さな惑星に共に住んでいるのです。
この星を破壊して住めなくなると何処にも行くところがないのです。
そのように考えるとむやみに破壊したり汚したりはできないはずです。
夜空を眺めるとき,地球のことを思ってみてはいかがでしょうか。
先日のなは女性センターでの講演で聴講してくださった方から質問がありましたので,
お答えします。
私が,図鑑に載っていない生きものを見ることがあるという説明に対し,
それは新種ということですか?という質問でした。
私は,見たことのない生きものは帰宅してから手持ちの図鑑などで調べ,
わからないときは,より詳しい相棒に聞いているのですが,そのうちの2つの
名前がわかっていません。詳しい図鑑には載っているかもしれません。
新種については,生きものの同定は非常に困難なので私には手に負えない
分野です。写真を掲載しますね。左はナマコの一種だと思いますが,
大きさは3センチほど,右のは外洋から流れてくる潮に流されてきたウミウシの
仲間だと思いますが,大きさは5ミリほどで体色は黄色です。
このような生きものと時々遭遇します。
海は広いので,出逢いはほとんど一期一会です。