7月下旬、サンゴの白化が心配になり、海に出掛けることにしました。
本島中部の浅瀬に潜ってみました。水深は1~3メートルぐらいです。
天気は晴れ、多少波があり水中では身体が安定しません。
海水温は市販の簡易的な温度計で測ると約30度、体感温度は冷たさを
ほとんど感じず、ウェットスーツを着ているので汗が出るので、何度も氷入りの
水を飲み身体を冷やしました。
観察した範囲は、ごくわずかなので白化について何とも言えませんが、
目視で見た限りではほとんどのハードコーラルとソフトコーラルに白化しているような
感じはありませんでした。
ただ数個体のハードコーラルとソフトコーラルに異変が見られましたが、
水温との因果関係はわかりません。
ハードコーラルでは、この海域の観察を始めた2009年から見続けてきた
小さなハマサンゴの表面に藻類が付着し、死んでいる感じに見えました。
ソフトコーラルでは浜辺に近い一個体の表面に藻類が付着しており、弱っている
感じがしました。その藻をイシガキカエルウオ2匹がおいしそうに食べていました。
釣り場に近いので、海底には引っかかって切れた釣り具がそのまま残され、
サンゴなどに絡みついています。
岩礁上には切れた釣り糸が3本ぐらいありました。
3本とも新しく、太いので身体に引っ掛かり水中拘束にならないように慎重に
回収しました。海遊びの少年が多いので、遊泳中に引っかかり事故にならないかと
心配です。
サンゴに絡みついて時間が経った釣り糸には藻類が繁茂し、団子状となり
潮でゆらゆらと揺れています。それがサンゴの表面に当たり擦れるので、
ポリプは弱ってしまい、死滅する場合もあります。
切れてすぐの釣り糸は真っ直ぐ伸びていますが、波などの影響で一箇所に集まるようです。
サンゴ以外の生きものたちは、高い水温に対してはどうなのでしょうか?
よく見かけるヤエヤマギンポは元気そうでした。
岸に上がる時、波打ち際付近にヘビギンポたちをたくさん見かけました。
ちっと口先がとがった可愛らしい顔です。アップも撮らせてもらいました。