釣り糸回収8月

有光智彦

2010年08月03日 12:12

 昨夜は風が無く一晩中扇風機を回していました。
 私の家にはクーラーがありません。
 一番暑い7月を過ぎましたので少しほっとしています。
 8月以降は,夜になると涼しい風が窓から入ってくるからです。
 今日も晴れています。



 気温は日陰で34℃,直射では50℃はありそうです。
 湿度は70%とやや低いのですが,蒸し暑さは感じます。



 数日前,真っ昼間のカンカン照りの中,石焼き芋屋さんが来ました。笑。
 どっと汗が出ました。



 先日,いつもの海へ釣り糸の回収に行きました。
 チョッピーな波が押し寄せていたので身体がほんろうされ,活動は少々
大変でした。

 また,中学生がたくさん遊泳していました。
 その何人かはモリを持っていて小魚を付いていました。
 私は,私の思うところを3名ほどにわかるように伝えました。

・食べる目的では無く,遊びでのモリ突きは良くないこと。
・モリ突きは魚の血がサメなどを呼び寄せることになることや,特に
 夕方はイタチザメなどが沿岸に食べ物を求めて接近し,
 ウミガメなどと誤って襲われる可能性があるので,海が濁っている時は
 高いリスクが伴うこと。
・モリは人への殺傷能力があるので,陸上や人の多い海中での
 取り扱いについての注意点。

などです。そして,よく考えること,様々な問題の根底にある真相について自分で
見極め,思考することをすすめました。

 また,別の高校生のグループの何人かもモリを所持していましたが,
声を掛けると直ぐに理解を示し,海底のゴミなどを後で拾ってきてくれました。
 私の思うところを真摯に聴いてもらえました。
 その落ち着いて口数の少ない態度からは私の方が圧倒されそうでした。
 どんな若者もこちらが真剣な態度で接すれば必ず目を見て返事を返してくれます。
 だから私は,これからも彼らに話しかけたいと思います。

 また,外人が小さな娘を抱き,フィンをはめたまま海中に立ちました。
 足下にはハードコーラルがあることを承知していません。
 幾つかのサンゴはボリボリと折れてしまいました。
 片言の英語で声を掛けると,海岸に戻ってくれました。

 釣り糸,サンゴを踏む,無意味なモリ突き…ここの生きものたちは
毎日さんざんな目にあっているのです。
 おそらく,日本国中の海でも同じだと思います。
 日本人は,海に囲まれているのに海とのつきあい方がへたくそです。
 これは自然全体とのつきあい方でもそうだと思います。
 なぜなのでしょうか。

 海中の釣り具の状態は冬季に比べると減少傾向です。
 でも,やはり無くなることはありません。
 下の写真のサンゴは今年に入り釣り糸が引っかかったのは2度目です。



 子どものサンゴに釣り糸が団子状態で絡み付いていました。
 こうなっては成長できませんし,いずれ弱ってしまいます。
 右側は除去した後のサンゴです。上が平らです。
 成長が止まっていたようです。



 こちらは,レジ袋が絡み付いたサンゴです。
 水中ではこのレジ袋をよく見かけるのです。



 今回は鉛をたくさん回収しました。

 イシガキカエルウオ君の自宅の真ん前に突然落下してきた鉛,
見つけて除去しました。鉛は有毒です。生物に悪影響を及ぼすことでしょう。
 この付近の海底に多いのは4本足のヒトデです。普通5本です。
 これは鉛と無関係とは言い切れないと思います。



 雨で大量に流失した葉っぱや木の枝の下ではたくさんの稚魚たちが
群れていました。



 海中はとても濁っています。
 無数のミジュンが私たちの周りを回り,活動を終えるまで
一緒についてきました。



 海水温度は30℃です。
 サンゴの白化は今のところここでは認められません。
 しかし,気温に対し遅れて上昇するのが海水温度です。
 安心できません。



 ギンポが穴から覗いています。



トラギスの旦那もこちらを見ています。



 今日も暑い一日が始まりました。
 生きものたちも活発です。


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