釣り糸回収4月

有光智彦

2012年05月06日 18:43

約2ヶ月振りの釣り糸の回収です。
天気は雨、波はほとんどありませんが、水温が22.5℃とやや低く
日射しが無い分とても寒く感じました。透明度も降雨のせいか良くありません
でした。



回収作業は細い釣り糸を小さなハサミとピンセットを使い、サンゴの
ポリプをなるべく痛めないようにするため細心の注意を要します。



でも、寒さでなかなか集中できず、連れ合いは1時間でダウン、私も
ほどほどで引きあげることになりました。



サンゴに絡み付いた釣り糸は古くなり一部はサンゴの骨格に取り込まれたり
していました。



サンゴによっては釣り糸のストレスからか粘液状の物質を出しているものも
ありました。



ただ、3年前一番最初に入った時のようにあっちもこっちも釣り糸だらけ
ということはないので救いです。それでも、この日はたくさんの取り残し
を残念に思いました。

この日見たいくつかの生きものを紹介します。
まずは、セムシウミウサギガイでしょうか。
普段はソフトコーラルの上で見ますが、今日はどこかへお出かけのご様子です。



オコゼの旦那もいました。小型ながらなかなかの面構えです。
刺されたら大変なのであまり近寄れません。



ヤエヤマギンポがソフトコーラルの布団にくるまっています。
暖かいのかもしれません。



綺麗なイバラカンザシを見つけました。



ウミウシの仲間もいました。



アバサー(ハリセンボンの仲間)のおじさんは穴の中でお昼寝中でした。
起こしてしまったかな。ごめんごめん。



曇天でやや暗いせいか主に夜間活動するオニヒトデが出没していました。
小さなサンゴを食べていました。幸いサンゴは消化液のような粘液が
付着していましたが多くのポリプが生きていました。



先日、ベテランのダイバーがオニヒトデを退治中手を刺されアナフィラキシー
によると思われる原因で亡くなりました。
一度刺されると体内に抗体ができるので、2度目に刺されたときアレルギー
反応が出るようです。

私たちが活動している海は1メートルから3メートルと浅い場所ですが、
有毒生物の大半を目撃しています。
釣り具回収の時は片手で海底をつかみますので、非常に注意を払っています。
特に擬態しているオコゼの仲間は要注意です。

この日も幸い何事もなく活動を終えました。

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