2008年10月14日
穏やかな海
ここ数日,海はとても穏やかです。
普段撮影しているイノーから離れ,アウターリーフ(外海)へ
出てみました。
海が凪いでいるといっても,外洋からのうねりは,いつもありますから
沖に流されたり,戻されたりして遊泳しました。
白波の立つ浅瀬を迂回すれば,安全に観察できますが,
外洋ですから,ウエットスーツの着用は基本です。
私は,穏やかで太陽の光がサンサンと降り注ぐ時だけ外海に出るように
しています。曇った日は,水中の中が暗く見通しがよくないので
楽しくありません。
そんな今日の外洋で出会った魚たちの写真とエピソードです。

最初に出会ったのは,「ニザダイ:沖縄方言でイユガミー」の群れです。
黒っぽい群れがそれです。水深は5~10mほどの
ところを行ったり来たりして,時々岩に付いている海草を集団でついばんで
います。なわばりがあるのか「ニジハギ:沖縄方言ではシーメークスク」が
やって来たニザダイを勢いよく追い払っています。ニジハギは青と黄色のシマシマ
模様の美しい魚です。




プカプカと波まかせで浮いているのは気持ちのいいものです。
しばらく外洋を楽しんだ後,潮通しの良いところで,体長2~3㎝のとても
かわいらしい魚がいたので,1時間粘って彼の素顔を撮影しました。
ちょうど波の立つところだったので,海草のように左に右に身体が
定まらず魚から見たら,巨大な鯉のぼりがはためいているように
見えたかもしれません。笑。




最後はちょっとかわいそうな話ですが,
イノーの中で見た「ヤエヤマカエルウオ」です。
写真を見てもらえば,口の端が変形しているのが分かると思います。
おそらく傷を負っているのでしょう。




普段は,警戒心が強く近くに寄れない魚です。
それが,カメラから僅か10㎝の距離で逃げようとしないのです。
おかしいなあと思いながら撮影しました。
この傷は治りかけているのか完治しているのか分かりませんが
おそらく,釣り針に食いついて逃げおおせた時に付いたものだと
思います。医者のいない自然界で身体に負った傷は致命傷と
なります。弱った個体は外敵の餌食にもなります。
私も子どもの頃,よく釣りに出かけたものです。
でも,成人してからは,魚がかわいそうで一度も釣りに行きません。
魚にも,心があり,痛みや不安,恐怖があると以前にも何度も書きました。
これは,長い時間,水中で魚を観察してきた経験からそう思うのです。
また,イノーには,重りの「鉛」や釣り糸,釣り針などが,引っかかって
いて海水浴客にとっても,生物にとっても危険で有害です。
遊泳者の横で投げ釣りをする釣り人をよく見かけます。
一ヶ月の間で拾ってきた鉛は10個になりました。
そんな人たちばかりでないことも知っています。
今回は,最近特に思うことを書きました。
このような暗い一面のあることを,楽しい娯楽の陰の部分に悲惨な事実が
あることを聞いてもらいたいし,知ってもらいたいと思うのです。
小さな弱い生きものへの配慮をお願いしたいものです。
これからも,楽しい話題の他,個人的ではありますが,思ったこと。
感じたこと。など問題点も含め掲載していこうと思います。
普段撮影しているイノーから離れ,アウターリーフ(外海)へ
出てみました。
海が凪いでいるといっても,外洋からのうねりは,いつもありますから
沖に流されたり,戻されたりして遊泳しました。
白波の立つ浅瀬を迂回すれば,安全に観察できますが,
外洋ですから,ウエットスーツの着用は基本です。
私は,穏やかで太陽の光がサンサンと降り注ぐ時だけ外海に出るように
しています。曇った日は,水中の中が暗く見通しがよくないので
楽しくありません。
そんな今日の外洋で出会った魚たちの写真とエピソードです。
最初に出会ったのは,「ニザダイ:沖縄方言でイユガミー」の群れです。
黒っぽい群れがそれです。水深は5~10mほどの
ところを行ったり来たりして,時々岩に付いている海草を集団でついばんで
います。なわばりがあるのか「ニジハギ:沖縄方言ではシーメークスク」が
やって来たニザダイを勢いよく追い払っています。ニジハギは青と黄色のシマシマ
模様の美しい魚です。




プカプカと波まかせで浮いているのは気持ちのいいものです。
しばらく外洋を楽しんだ後,潮通しの良いところで,体長2~3㎝のとても
かわいらしい魚がいたので,1時間粘って彼の素顔を撮影しました。
ちょうど波の立つところだったので,海草のように左に右に身体が
定まらず魚から見たら,巨大な鯉のぼりがはためいているように
見えたかもしれません。笑。


最後はちょっとかわいそうな話ですが,
イノーの中で見た「ヤエヤマカエルウオ」です。
写真を見てもらえば,口の端が変形しているのが分かると思います。
おそらく傷を負っているのでしょう。

普段は,警戒心が強く近くに寄れない魚です。
それが,カメラから僅か10㎝の距離で逃げようとしないのです。
おかしいなあと思いながら撮影しました。
この傷は治りかけているのか完治しているのか分かりませんが
おそらく,釣り針に食いついて逃げおおせた時に付いたものだと
思います。医者のいない自然界で身体に負った傷は致命傷と
なります。弱った個体は外敵の餌食にもなります。
私も子どもの頃,よく釣りに出かけたものです。
でも,成人してからは,魚がかわいそうで一度も釣りに行きません。
魚にも,心があり,痛みや不安,恐怖があると以前にも何度も書きました。
これは,長い時間,水中で魚を観察してきた経験からそう思うのです。
また,イノーには,重りの「鉛」や釣り糸,釣り針などが,引っかかって
いて海水浴客にとっても,生物にとっても危険で有害です。
遊泳者の横で投げ釣りをする釣り人をよく見かけます。
一ヶ月の間で拾ってきた鉛は10個になりました。
そんな人たちばかりでないことも知っています。
今回は,最近特に思うことを書きました。
このような暗い一面のあることを,楽しい娯楽の陰の部分に悲惨な事実が
あることを聞いてもらいたいし,知ってもらいたいと思うのです。
小さな弱い生きものへの配慮をお願いしたいものです。
これからも,楽しい話題の他,個人的ではありますが,思ったこと。
感じたこと。など問題点も含め掲載していこうと思います。
Posted by 有光智彦 at 02:12
│海の生きもの 10~12月
この記事へのコメント
無理せずこつこつ写真を撮ってくださいね。
素敵な写真たちでプログを綴ってください。
素敵な写真たちでプログを綴ってください。
Posted by とよチャンネル
at 2008年10月15日 10:13

とよチャンネル 様
こんばんは。
心がほっとしました。
なによりのコメントです。
この次にお逢いするのを楽しみに
しています。
ありがとうございました。
こんばんは。
心がほっとしました。
なによりのコメントです。
この次にお逢いするのを楽しみに
しています。
ありがとうございました。
Posted by 有光智彦 at 2008年10月19日 23:15
こんばんは。
今日、私の住んでいる地域では秋雨の1日でした。
17時半には真っ暗になってしまい、何だか寂しいですねぇ。
夏に、イノーと外洋付近のタイドプールでの撮影をご一緒させて
いただきましたが、イノーと外洋付近では、水温差が大きいという
第一印象を受けました。
外洋の世界も覗いてみたい、という気持ちはあるものの…
雄大すぎて、ちょっと怖い気持ちもあります。(笑)
外洋は、イノーとはまた違った表情があるようですね。
魚にも、それぞれ住み良い場所があるのでしょう。
魚たちが元気に泳ぐ姿を見るたびに、自分の行動を考えさせられます。
今日、私の住んでいる地域では秋雨の1日でした。
17時半には真っ暗になってしまい、何だか寂しいですねぇ。
夏に、イノーと外洋付近のタイドプールでの撮影をご一緒させて
いただきましたが、イノーと外洋付近では、水温差が大きいという
第一印象を受けました。
外洋の世界も覗いてみたい、という気持ちはあるものの…
雄大すぎて、ちょっと怖い気持ちもあります。(笑)
外洋は、イノーとはまた違った表情があるようですね。
魚にも、それぞれ住み良い場所があるのでしょう。
魚たちが元気に泳ぐ姿を見るたびに、自分の行動を考えさせられます。
Posted by しおりねーねー at 2008年10月25日 03:01
外洋は,深くて薄暗いので漠然とした怖さが
あると思います。
でも,そんなに怖がることもありません。
リーフ沿いなら,魚がたくさんいて楽しいところです。
日光も降り注いでいます。
危害を加える動物は見あたりません。
ただ,気象海象の変化は,あなどれないので
細心の注意が必要です。
自分が直感で怖いと思ったら,行かない
ことです。
好奇心が上回るときは,行っても大丈夫です。
住み分けについては,人間も同じだと思います。
一番は,生まれたところの環境が身体には
あっているのでしょう。
でも,別の土地にあこがれるのなら
そこに住んでみるのもいいもんです。
どこに住んでもいいと思います。
たいしてかわりません。
地球上,どこへ行っても星は一つ
地球からは離れられないのですから。
あると思います。
でも,そんなに怖がることもありません。
リーフ沿いなら,魚がたくさんいて楽しいところです。
日光も降り注いでいます。
危害を加える動物は見あたりません。
ただ,気象海象の変化は,あなどれないので
細心の注意が必要です。
自分が直感で怖いと思ったら,行かない
ことです。
好奇心が上回るときは,行っても大丈夫です。
住み分けについては,人間も同じだと思います。
一番は,生まれたところの環境が身体には
あっているのでしょう。
でも,別の土地にあこがれるのなら
そこに住んでみるのもいいもんです。
どこに住んでもいいと思います。
たいしてかわりません。
地球上,どこへ行っても星は一つ
地球からは離れられないのですから。
Posted by 有光智彦 at 2008年10月29日 09:03