2008年11月12日
雨の海
雨の日が続きますね。
そろそろ青空がほしくなります。
洗濯物の山がどんどん高くなります。
雨天決行で海に入ります。
海の中は,砂が白いせいか曇天でも多少明るいように感じます。
今日は,前方礁原の潮溜まりにおじゃましました。
潮溜まりの中には,小型の「ハマサンゴ」や「シコロサンゴ」が点在し
水深も1メートルはあります。


少し深くなったところに腰掛けてフィンを装着し,足からそろりと
入ります。サンゴの間を縫うように慎重に進みます。
フィンを装着するのは,身体のバランスを取るためです。
サンゴを痛めないように,そして最も注意を要するのは,
スナギンチャク(イソギンチャクの仲間)に露出した身体の一部を
接触させないことです。手袋とウエットスーツの袖の間やウエットスーツ
なしの人は特に注意がいります。
このスナギンチャクには,1マイクログラムでマウス600匹を殺せる毒が
あるといいます。潮溜まりのあちらこちらに点在しています。


それでも,そこは波の無い静かなパラダイスです。
大きな魚はいませんが,ウミウシやウニ,小型の魚をじっくり観察出来ます。
波が無いのでカメラでの撮影には最適です。
私は,かなりしつこく一匹の生きものの写真を撮り続けます。
なかなか良いショットが撮れないときは,魚がいやがらない限り
1時間以上,続けることもよくあります。




そうしている間,全く周りを見ていません。
ハッと気が付いて辺りをそろーと見回すと,いくつもの目がこちらを
観察しています。実は,私の方が魚たちに観察されていたという訳です。




「ヤエヤマカエルウオ」がサンゴの隙間や岩陰からこっそり見つめています。
思わずその視線に笑ってしまいます。
潮溜まりの中を奥へ奥へと進みます。
ちょうど「ハマサンゴ」と「ハマサナゴ」の狭いところを通過している時に
なんと,ウミヘビと鉢合わせをしてしまいました。
双方,「たまげた!」のですが,一瞬身体がすくみましたが,
何事も無く済みましたが革ベルトが泳いでいるようで不気味です。

ウミヘビは,おとなしく,こちらから手を出さなければ何もしません。
でも,狭い潮溜まりで出逢うと少し怖いですね。
また,戻ってくるのではないかと,後ろをキョロキョロして落ち着きません。
少し広くなった砂地で小型のウツボが穴に頭をつっこんで何かをしています。
何をしているんだろうとしばらく観察することにしました。
ウツボはかなり忙しそうです。獲物を追い込んでいるのでしょうか。
それとも頭が穴から抜けなくなったのでしょうか。
そこに,もう一人,私以外に傍観者がいました。
「オグロトラギス」の子どもです。

彼も,じっと観察しているようです。普段から好奇心の強い魚です。
ウツボは身体をくねくねさせています。
そのうち,なんと,スルスルと尾っぽまですっぽり穴の中に入ってしまいました。
あーぁここは巣穴だったのかぁー!とはじめてわかりました。




次の瞬間,妙な出来事を目撃しました。
さっきから,ウツボを見つめていた「オグロトラギス」が穴に駆け寄ってきて
穴の中をのぞき込んだのです!。笑。
「オグロトラギス」も穴の中に消えたウツボが気になる様です。
魚が私と同じことを考えているなんて,そう考えるとおかしくてたまりません。
私と「オグロトラギス」がウツボを観察していたという事実。
それがなんとも滑稽です。
しばらくウツボが出てこないかと待っていましたが,出てきませんでした。
頭から小さい穴に入っていったけど,出てくるときは,
バックオーライで出てくるんだろうか?
それとも中でUターンする空間があるのだろうか?
「オグロトラギス」も同じことを考えていたかもしれませんね。笑。
潮溜まりにいると時間を忘れます。
それに外気の温度に影響されるので,冷たいこと。くしゃみが出ます。
気が付くと,満ちて来ていて礁原は水浸しです。
そろそろイノーに戻る時間です。
イノーの中は,外洋から流れ込んでくる暖かい海水が充満していました。
深くなったイノーの中をゆっくりと岸へ向かいます。
途中,巨大なハマサンゴの上を通過します。
ハマサンゴの中央は,朽ちていて穴がほげています。
ここには,数匹の「クロスズメダイ」がなわばりを持っています。
私が近づくと,すかさず攻撃を受けました。
口先でつつかれてしまいました。わかったわかったと引き下がります。
かなり凶暴で怖いもの知らずの様です。
何枚かの怒った顔を撮らせてもらいました。




岸の近くに来たとき,カニを見付けました。
「カラッパ」でしょうか。
カメラを向けて観察します。お相撲さんのような格好でかんろくが
あります。なかなか力強い風貌です。
何枚かシャッターを切ると驚いたのか立ち上がり,逃げ始めました。




なんとその足は心細いほど貧弱なんです。笑。
まるで戦車の張りぼてを人間がかぶって走っている様です。
思わず笑ってしまいました。
あまり追い回してもかわいそうなので,止めると,砂に潜ってしまいました。
とうとう今日も雨は上がりませんでした。
天気予報では,明日は晴れるとなっています。
期待したいところです。

そろそろ青空がほしくなります。
洗濯物の山がどんどん高くなります。
雨天決行で海に入ります。
海の中は,砂が白いせいか曇天でも多少明るいように感じます。
今日は,前方礁原の潮溜まりにおじゃましました。
潮溜まりの中には,小型の「ハマサンゴ」や「シコロサンゴ」が点在し
水深も1メートルはあります。


少し深くなったところに腰掛けてフィンを装着し,足からそろりと
入ります。サンゴの間を縫うように慎重に進みます。
フィンを装着するのは,身体のバランスを取るためです。
サンゴを痛めないように,そして最も注意を要するのは,
スナギンチャク(イソギンチャクの仲間)に露出した身体の一部を
接触させないことです。手袋とウエットスーツの袖の間やウエットスーツ
なしの人は特に注意がいります。
このスナギンチャクには,1マイクログラムでマウス600匹を殺せる毒が
あるといいます。潮溜まりのあちらこちらに点在しています。


それでも,そこは波の無い静かなパラダイスです。
大きな魚はいませんが,ウミウシやウニ,小型の魚をじっくり観察出来ます。
波が無いのでカメラでの撮影には最適です。
私は,かなりしつこく一匹の生きものの写真を撮り続けます。
なかなか良いショットが撮れないときは,魚がいやがらない限り
1時間以上,続けることもよくあります。




そうしている間,全く周りを見ていません。
ハッと気が付いて辺りをそろーと見回すと,いくつもの目がこちらを
観察しています。実は,私の方が魚たちに観察されていたという訳です。




「ヤエヤマカエルウオ」がサンゴの隙間や岩陰からこっそり見つめています。
思わずその視線に笑ってしまいます。
潮溜まりの中を奥へ奥へと進みます。
ちょうど「ハマサンゴ」と「ハマサナゴ」の狭いところを通過している時に
なんと,ウミヘビと鉢合わせをしてしまいました。
双方,「たまげた!」のですが,一瞬身体がすくみましたが,
何事も無く済みましたが革ベルトが泳いでいるようで不気味です。

ウミヘビは,おとなしく,こちらから手を出さなければ何もしません。
でも,狭い潮溜まりで出逢うと少し怖いですね。
また,戻ってくるのではないかと,後ろをキョロキョロして落ち着きません。
少し広くなった砂地で小型のウツボが穴に頭をつっこんで何かをしています。
何をしているんだろうとしばらく観察することにしました。
ウツボはかなり忙しそうです。獲物を追い込んでいるのでしょうか。
それとも頭が穴から抜けなくなったのでしょうか。
そこに,もう一人,私以外に傍観者がいました。
「オグロトラギス」の子どもです。

彼も,じっと観察しているようです。普段から好奇心の強い魚です。
ウツボは身体をくねくねさせています。
そのうち,なんと,スルスルと尾っぽまですっぽり穴の中に入ってしまいました。
あーぁここは巣穴だったのかぁー!とはじめてわかりました。




次の瞬間,妙な出来事を目撃しました。
さっきから,ウツボを見つめていた「オグロトラギス」が穴に駆け寄ってきて
穴の中をのぞき込んだのです!。笑。
「オグロトラギス」も穴の中に消えたウツボが気になる様です。
魚が私と同じことを考えているなんて,そう考えるとおかしくてたまりません。
私と「オグロトラギス」がウツボを観察していたという事実。
それがなんとも滑稽です。
しばらくウツボが出てこないかと待っていましたが,出てきませんでした。
頭から小さい穴に入っていったけど,出てくるときは,
バックオーライで出てくるんだろうか?
それとも中でUターンする空間があるのだろうか?
「オグロトラギス」も同じことを考えていたかもしれませんね。笑。
潮溜まりにいると時間を忘れます。
それに外気の温度に影響されるので,冷たいこと。くしゃみが出ます。
気が付くと,満ちて来ていて礁原は水浸しです。
そろそろイノーに戻る時間です。
イノーの中は,外洋から流れ込んでくる暖かい海水が充満していました。
深くなったイノーの中をゆっくりと岸へ向かいます。
途中,巨大なハマサンゴの上を通過します。
ハマサンゴの中央は,朽ちていて穴がほげています。
ここには,数匹の「クロスズメダイ」がなわばりを持っています。
私が近づくと,すかさず攻撃を受けました。
口先でつつかれてしまいました。わかったわかったと引き下がります。
かなり凶暴で怖いもの知らずの様です。
何枚かの怒った顔を撮らせてもらいました。




岸の近くに来たとき,カニを見付けました。
「カラッパ」でしょうか。
カメラを向けて観察します。お相撲さんのような格好でかんろくが
あります。なかなか力強い風貌です。
何枚かシャッターを切ると驚いたのか立ち上がり,逃げ始めました。




なんとその足は心細いほど貧弱なんです。笑。
まるで戦車の張りぼてを人間がかぶって走っている様です。
思わず笑ってしまいました。
あまり追い回してもかわいそうなので,止めると,砂に潜ってしまいました。
とうとう今日も雨は上がりませんでした。
天気予報では,明日は晴れるとなっています。
期待したいところです。
Posted by 有光智彦 at 00:28
│海の生きもの 10~12月
この記事へのトラックバック
多くのことを学んだ5日間の後、世界NGO湿地会議(スンチョン)にたどりつきました。(最初の5日間については後ほどアップします)世界の重要な湿地保全に関する国際条約「ラムサール...
世界NGO湿地会議の様子【リーフチェッカーさめの日記】at 2008年11月12日 02:55
この記事へのコメント
こんばんは☆
穴の中に入ったウツボを見つめる小さなお魚さんが可愛いです(笑)
有光さんと同じことを考えていたのですね^^
えっとですね~私の名前は「か・な・さ」です。
文字を並べ替えると、さかなになりますね(笑)
穴の中に入ったウツボを見つめる小さなお魚さんが可愛いです(笑)
有光さんと同じことを考えていたのですね^^
えっとですね~私の名前は「か・な・さ」です。
文字を並べ替えると、さかなになりますね(笑)
Posted by かなさ
at 2008年11月12日 03:27

かなさ 様
先入観で間違えて見ていました。すみませんでした。
いつもコメントありがとうございます。
魚にも私たちと同様にいろいろな思考をしているのかも
しれません。
長い時間,彼らと接していると,そう思えるようになるのです。
かなり賢い生きものなのかもしれません。
海中の水温も段々と下がってきました。
でも,通年水中に入りますので,写真をアップ
できると思います。
これからもよろしくお願いします。
先入観で間違えて見ていました。すみませんでした。
いつもコメントありがとうございます。
魚にも私たちと同様にいろいろな思考をしているのかも
しれません。
長い時間,彼らと接していると,そう思えるようになるのです。
かなり賢い生きものなのかもしれません。
海中の水温も段々と下がってきました。
でも,通年水中に入りますので,写真をアップ
できると思います。
これからもよろしくお願いします。
Posted by 有光智彦 at 2008年11月15日 10:09
初めまして、コメントさせていただきます。
「民宿ヤポネシア」では、布のおもちゃをみていただき気に入ってもいただいてうれしかったです。
海の生き物達を、じっくり、ゆっくり、観察されて、魚達に仲間と思われているのでしょうか、、
>私と「オグロトラギス」がウツボを観察していたという事実。
こんなシーンに出会えるなんて、素敵です。
次回は是非 大渡海岸で浮いてみたいと思います。
どうぞよろしく~
「民宿ヤポネシア」では、布のおもちゃをみていただき気に入ってもいただいてうれしかったです。
海の生き物達を、じっくり、ゆっくり、観察されて、魚達に仲間と思われているのでしょうか、、
>私と「オグロトラギス」がウツボを観察していたという事実。
こんなシーンに出会えるなんて、素敵です。
次回は是非 大渡海岸で浮いてみたいと思います。
どうぞよろしく~
Posted by グリーンネックレス at 2008年11月28日 23:52
初めまして、コメントさせていただきます。
「民宿ヤポネシア」では、布のおもちゃをみていただき気に入ってもいただいてうれしかったです。
海の生き物達を、じっくり、ゆっくり、観察されて、魚達に仲間と思われているのでしょうか、、
>私と「オグロトラギス」がウツボを観察していたという事実。
こんなシーンに出会えるなんて、素敵です。
次回は是非 大渡海岸で浮いてみたいと思います。
どうぞよろしく~
「民宿ヤポネシア」では、布のおもちゃをみていただき気に入ってもいただいてうれしかったです。
海の生き物達を、じっくり、ゆっくり、観察されて、魚達に仲間と思われているのでしょうか、、
>私と「オグロトラギス」がウツボを観察していたという事実。
こんなシーンに出会えるなんて、素敵です。
次回は是非 大渡海岸で浮いてみたいと思います。
どうぞよろしく~
Posted by グリーンネックレス at 2008年11月28日 23:54
グリーンネックレス 様
こんにちは。
メールありがとうございます。
こちらこそ,楽しいひとときを過ごさせて頂きました。
アイディアの見つけ方,とても参考になりました。
ここ数日,北風が強く肌寒い日が続いていましたが
今日は,穏やかな日和です。
海へ行ってみようと思います。
どうぞこれからもよろしくお願いします。
こんにちは。
メールありがとうございます。
こちらこそ,楽しいひとときを過ごさせて頂きました。
アイディアの見つけ方,とても参考になりました。
ここ数日,北風が強く肌寒い日が続いていましたが
今日は,穏やかな日和です。
海へ行ってみようと思います。
どうぞこれからもよろしくお願いします。
Posted by 有光智彦 at 2008年11月29日 10:58