2015年11月29日
Henoko & Oura Bay
先日、新基地建設で揺れる辺野古の海と大浦湾を見る機会がありましたので、
見てきたことをお伝えします。なお、以下の文章と写真の無断転載はお控えくださる
ようお願いします。
※写真をクリックすると大きくなります。
当日は、11月というのに真夏のような天気でした。
見てきた場所は、大浦湾の真ん中にある「ハマサンゴの丘」と呼ばれている
海域、お昼に休んだ「平島」、辺野古の海草藻場、臨時制限区域を示すフロートを
固定している45トンのコンクリートブロック、大浦湾川の河口近くにある
ユビエダハマサンゴ群集です。

まず、「ハマサンゴの丘」です。水深は20メートルぐらいありそうです。
透明度が抜群で海面を泳いでいると空を飛んでいるような気持ちになります。
私はシュノーケリングなので、海底までは行けませんが、潜れる範囲で見てきました。

海底には幾つかの種類のハマサンゴが広がっていました。
それは素晴らしい光景でした。25ミリの広角カメラをずらして撮影しても
全体は収まりきれませんでした。海底に降りて見上げてみたらどんな風に
見えるのでしょうか。

また、近くにはモコモコと海底に広がる「アオサンゴ」の群生もありました。
これらのアオサンゴは、近くの海域にある巨大なアオサンゴとはまた別のサンゴです。

昼食を平島(Hirashima)で取りました。ここは無人島です。

小さな浜には透き通った波が打ち寄せています。浜はサンゴ礁由来の砂
からできています。砂を写真に撮り拡大すると、主に白っぽいサンゴのかけら、貝殻、
ウニの棘、有孔虫の遺骸などからできているのがわかります。
砂にはこの島の岩石も含まれているのかもしれません。

島には植物が茂り、砂の上にはオカヤドカリの這った痕がたくさんありました。

数匹のオカヤドカリを波打ち際で見かけましたが大多数は陽射しを避けて
隠れているのでしょうか。

島の周りを潜ってみました。浅い海底は白いサンゴのかけらでいっぱいでした。

シマハギの子どもたちが岩の表面に生えている藻類を食べていました。

カメラを海面へ向けて撮影してみると透明な海水と青い空が写りました。

この島の対面に見えるのが辺野古の米軍基地「キャンプ・シュワブ」です。
政府と沖縄防衛局はフロートで囲われた中で埋立に向けたボーリング調査を
行っています。それに対し海上、陸上ともに県民よる新基地建設反対の抗議活動が
続いています。
この大浦湾の豊かな自然に触れていると、あまりにも大きなギャップに
目の前で起こっていることがどうしても信じられません。
平島を離れ海草藻場に向かいました。
ここは以前フロートに囲まれて立ち入りが制限されていた海域ですが、
今はどういうわけかフロートがありません。
正確には言えませんが、ここは埋立範囲に入っているかもしれません。
陸岸に「キャンプ・シュワブ」の建物が見えます。

別の角度には先ほどお昼を取った「平島」(写真右端)が見え、その左側に「長島」、
そして左端に「辺野古崎」が少し見えています。

海に入ってみると辺りは一面の海草でした。まるで草原です。
海草は「ジュゴン」の食べ物であり、小さな生きものたちの生きていく拠り所でもあります。

水深は2メートルほど、海面を見上げると太陽がキラキラと輝いていました。

海草藻場の間の岩に「イソスギナ」と「カサノリ」をみつけました。

みんな生き生きしています。
しばらくの観察と撮影の後、次の目的地に向かいました。
途中、ボートがフロートの外に沿って走っている時、ボーリング(海底の地質調査)の
やぐら付近を通りました。
すぐに防衛局の船(ODBと表示)と海上保安庁の機動艇が近づいて来ました。
この球体のフロートは抗議のカヌーなどが入れないように設置されたものの
ようですが、球体1個が3万円といううわさもあります。延々何キロも続くフロートに使われた
球体の数はいったい何個なのでしょうか。それらは税金で購入したのでしょうか?
いろいろな疑問が出てきます。

フロートは流されないようにワイヤーで海底のコンクリートブロックに
固定されています。その一つを見に行きました。

このコンクリートブロックで重さが45トンあるそうです。
このようなブロックが複数箇所に投入されており、投入時、下敷きとなったサンゴの破壊が
問題になりました。また、波浪で動揺するワイヤーや鎖がサンゴや岩礁にダメージを
与えています。
新聞によると、埋立の本格工事に向け汚濁防止膜を設置するため、
今現在、さらにコンクリートブロックを投入する準備をしているそうです。
大浦湾の奥に着いた頃、太陽は山に隠れようとしていました。
この海域は大浦川の河口近くであるため、いつも濁っているとのこと。
確かに海面からは約4メートルの海底がほとんど見えません。
クマノミがたくさん棲んでいる「クマノミ城」は他の人が見ていましたので譲り、
その近くにある「ユビエダハマサンゴ」の群生を見に行きました。
この辺りは急に落ち込んで深くなるっているのですが、海底には元気な
サンゴとたくさんの魚たちに出会いました。

泳ぎまわっているのは、タカサゴ科の魚たちでしょうか。

私が今回お伝えしたことは、大浦湾や辺野古の海のほんのごくごく一部でしか
ありませんが、この海のすばらしさを少しでも感じ取って頂き、新基地建設で
埋立られようとしている現状を知って頂ければと思います。
この海を長年見続けてきた方たちのホームページがありますので是非ご覧ください。
「ダイビングチームすなっくスナフキン」で検索してみてください。
見てきたことをお伝えします。なお、以下の文章と写真の無断転載はお控えくださる
ようお願いします。
※写真をクリックすると大きくなります。
当日は、11月というのに真夏のような天気でした。
見てきた場所は、大浦湾の真ん中にある「ハマサンゴの丘」と呼ばれている
海域、お昼に休んだ「平島」、辺野古の海草藻場、臨時制限区域を示すフロートを
固定している45トンのコンクリートブロック、大浦湾川の河口近くにある
ユビエダハマサンゴ群集です。


まず、「ハマサンゴの丘」です。水深は20メートルぐらいありそうです。
透明度が抜群で海面を泳いでいると空を飛んでいるような気持ちになります。
私はシュノーケリングなので、海底までは行けませんが、潜れる範囲で見てきました。

海底には幾つかの種類のハマサンゴが広がっていました。
それは素晴らしい光景でした。25ミリの広角カメラをずらして撮影しても
全体は収まりきれませんでした。海底に降りて見上げてみたらどんな風に
見えるのでしょうか。


また、近くにはモコモコと海底に広がる「アオサンゴ」の群生もありました。
これらのアオサンゴは、近くの海域にある巨大なアオサンゴとはまた別のサンゴです。

昼食を平島(Hirashima)で取りました。ここは無人島です。


小さな浜には透き通った波が打ち寄せています。浜はサンゴ礁由来の砂
からできています。砂を写真に撮り拡大すると、主に白っぽいサンゴのかけら、貝殻、
ウニの棘、有孔虫の遺骸などからできているのがわかります。
砂にはこの島の岩石も含まれているのかもしれません。

島には植物が茂り、砂の上にはオカヤドカリの這った痕がたくさんありました。

数匹のオカヤドカリを波打ち際で見かけましたが大多数は陽射しを避けて
隠れているのでしょうか。

島の周りを潜ってみました。浅い海底は白いサンゴのかけらでいっぱいでした。

シマハギの子どもたちが岩の表面に生えている藻類を食べていました。

カメラを海面へ向けて撮影してみると透明な海水と青い空が写りました。

この島の対面に見えるのが辺野古の米軍基地「キャンプ・シュワブ」です。
政府と沖縄防衛局はフロートで囲われた中で埋立に向けたボーリング調査を
行っています。それに対し海上、陸上ともに県民よる新基地建設反対の抗議活動が
続いています。
この大浦湾の豊かな自然に触れていると、あまりにも大きなギャップに
目の前で起こっていることがどうしても信じられません。

平島を離れ海草藻場に向かいました。
ここは以前フロートに囲まれて立ち入りが制限されていた海域ですが、
今はどういうわけかフロートがありません。
正確には言えませんが、ここは埋立範囲に入っているかもしれません。
陸岸に「キャンプ・シュワブ」の建物が見えます。

別の角度には先ほどお昼を取った「平島」(写真右端)が見え、その左側に「長島」、
そして左端に「辺野古崎」が少し見えています。

海に入ってみると辺りは一面の海草でした。まるで草原です。
海草は「ジュゴン」の食べ物であり、小さな生きものたちの生きていく拠り所でもあります。

水深は2メートルほど、海面を見上げると太陽がキラキラと輝いていました。

海草藻場の間の岩に「イソスギナ」と「カサノリ」をみつけました。


みんな生き生きしています。
しばらくの観察と撮影の後、次の目的地に向かいました。
途中、ボートがフロートの外に沿って走っている時、ボーリング(海底の地質調査)の
やぐら付近を通りました。
すぐに防衛局の船(ODBと表示)と海上保安庁の機動艇が近づいて来ました。
この球体のフロートは抗議のカヌーなどが入れないように設置されたものの
ようですが、球体1個が3万円といううわさもあります。延々何キロも続くフロートに使われた
球体の数はいったい何個なのでしょうか。それらは税金で購入したのでしょうか?
いろいろな疑問が出てきます。


フロートは流されないようにワイヤーで海底のコンクリートブロックに
固定されています。その一つを見に行きました。



このコンクリートブロックで重さが45トンあるそうです。
このようなブロックが複数箇所に投入されており、投入時、下敷きとなったサンゴの破壊が
問題になりました。また、波浪で動揺するワイヤーや鎖がサンゴや岩礁にダメージを
与えています。
新聞によると、埋立の本格工事に向け汚濁防止膜を設置するため、
今現在、さらにコンクリートブロックを投入する準備をしているそうです。
大浦湾の奥に着いた頃、太陽は山に隠れようとしていました。
この海域は大浦川の河口近くであるため、いつも濁っているとのこと。
確かに海面からは約4メートルの海底がほとんど見えません。
クマノミがたくさん棲んでいる「クマノミ城」は他の人が見ていましたので譲り、
その近くにある「ユビエダハマサンゴ」の群生を見に行きました。
この辺りは急に落ち込んで深くなるっているのですが、海底には元気な
サンゴとたくさんの魚たちに出会いました。

泳ぎまわっているのは、タカサゴ科の魚たちでしょうか。

私が今回お伝えしたことは、大浦湾や辺野古の海のほんのごくごく一部でしか
ありませんが、この海のすばらしさを少しでも感じ取って頂き、新基地建設で
埋立られようとしている現状を知って頂ければと思います。
この海を長年見続けてきた方たちのホームページがありますので是非ご覧ください。
「ダイビングチームすなっくスナフキン」で検索してみてください。