2010年03月05日

泡瀬干潟3月3日

今日も暑い一日です。
夏の様な天気です。

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泡瀬干潟3月3日

空は青く広がって絹雲がたなびいています。
低い空をときどき,ちぎれ雲が流れていきます。
洗濯物がよく乾きます。

泡瀬干潟3月3日


3月3日は,漫画家の卵さんたちの取材を受けました。
これは,沖縄県が実施しているキャリア啓発と産業復興を目的とした
「沖縄県お仕事啓発マンガコンテンツ制作事業」という事業で,沖縄の
子供達の可能性を育て,更なるキャリア教育と沖縄の産業振興を図るため,
マンガコンテンツを作成しようという企画です。

私との関わりは,私のテーマである「海から伝えたいこと」を一つの
柱にして海と社会の関わりを考察し,漫画により,わかりやすく
伝えるということだそうです。
社会の問題や文化などを漫画で表現し広く伝えていくことは,
とても意味のある事だと思います。
私の場合,写真ですが彼らの場合は漫画ということになります。
伝達手段の違いだけです。
彼らが(彼女ら)は私の似顔絵などはお手の物でさっさとものの
1.2分で書き上げるようです。これには驚きました。
しかも何度でも同じものが書けるといいます。
何もないところから自分の思いを漫画という媒体を使い組み立てて完成品にする
ことは,創造することです。職人さんの世界です。
彼らの純真で熱意あふれる人柄に私も感動してしまいました。
そんな若人と一緒に泡瀬干潟に同行しました。

泡瀬干潟3月3日

天気は晴れ,風が流れています。
あちこち見て回って生きものの多さに感動していました。
広大な干潟を歩いて廻り,たくさんの思いを心につのらせたことでしょう。
分かれる時に私のイラストを進呈してくれました。
私にとっては,漫画家の卵さんたちからの何よりの宝物となりました。
彼らが将来漫画の第一線で活躍することを願わずにはいられません。

泡瀬干潟では,ミナミコメツキガニが元気に食事中でした。

泡瀬干潟3月3日

私に驚いて砂に隠れていたミナミコメツキガニも出て来ました。

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よっこらせ!と砂から出て来て,頭の上の砂をハサミで落とし,さっそく
食事をはじめました。

泡瀬干潟3月3日

何とも愛らしい生きものです。
砂の上をよく見ると,ミナミコメツキガニの赤ちゃんがいました。
体長はわずかに2ミリぐらいで身体は半透明です。

泡瀬干潟3月3日泡瀬干潟3月3日

おそらく,たくさんの赤ちゃんが生まれているのでしょう。
工事の一時止まった泡瀬干潟では,今も生きものたちの営みが続いているのです。

砂州の上には,なにやら大きな穴が開いています。直径は5センチもあるでしょうか。
あちらこちらにあります。
ひょっとして大きなゴカイがすんでいるのでしょうか?それともカニさんの穴でしょうか?

泡瀬干潟3月3日

いったい誰が住んでいるのか思いをはせてみるのもおもしろいものです。

浅い潮だまりには,イソスギナが色づいていました。海の春ですね。

泡瀬干潟3月3日

干潟には,たくさんの貝も生息しています。
私の手の上に乗っているのは,大きさ5ミリの二枚貝の赤ちゃんです。
真っ白くて繊細な模様が入っています。

泡瀬干潟3月3日

時には,こんな美しい二枚貝も見つかります。
ニッコウガイの仲間でしょうか。

泡瀬干潟3月3日

潮だまりに太陽の光がキラキラと反射しています。
この写真を見て私の相棒は光のウニみたいと言っていました。笑い。

泡瀬干潟3月3日

泡瀬干潟は,沖縄市という市街地の直ぐ前に広がる広大な干潟ですが,
数年前から始まった埋め立て工事により貴重なサンゴ礁も無くなろうとしています。
現在そのサンゴ礁は,1キロ四方の護岸で囲まれています。
海水の入れ替わりはあるのでしょうか?
サンゴや魚たちは,生きているのでしょうか?
とても心配です。

工事は,司法の場で2度に渡り,経済的合理性が無いとした判決が出され,
現在その埋め立て後の事業計画を作成しなおし,採算性が取れるのかどうか
検証している段階だと思います。
それで工事は一時停止をしているのです。

市街地の直ぐ前に広がる自然豊かな干潟は奇跡に近いものです。
おそらく市街地から出た生活排水などは,干潟の無数の生きものにより
分解し,浄化されているのだと思います。
これらの生きものが死滅すれば干潟は完全に死に絶え,悪臭を放つ海と化す
でしょう。

泡瀬干潟3月3日

私たち人類も地球の生きものの一種類にすぎません。
この一種類が地球を破壊しようとしています。
他の生きものの地球でもあるのです。
そろそろ人間本位の考えを改め,自然に負荷を掛けない社会を造らないと
ならないと思います。
それには,一人一人の考え方が変わる必要があります。
社会も文化も個人個人の発展により造られていくからです。
地球の将来を左右するのは,直接的に関わろうが,あるいは間接的であろうが,
一人一人にその責任があると思います。
また,将来の子孫にも美しい地球の暮らしを享受する権利があることを
忘れてはなりません。私たちの時代だけ乗り切ればそれでいいという
考え方は無責任です。
今の子供は将来の大人です。現在存在していない小孫も将来の地球の
住人となるのです。そのことをよく考えなければならないと思います。

泡瀬干潟3月3日



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Posted by 有光智彦 at 16:32 │海 泡瀬干潟
この記事へのコメント
ご無沙汰してます。
ますますご活躍のことと思います。
泡瀬の海も何とか工事以前のように回復してほしいものです。
URLをクリックすると私の撮ったミナミコメツキガニが見れますよ~。
これからもどうかよろしくお願いいたします。
Posted by 豊里 at 2010年03月11日 20:33
豊里 様

ご無沙汰しています。
返信が遅れてすみません。
今,宜野湾の家具屋さんの2階をお借りして
写真展をしているのですが,昨年7月以来の
枚数なので,不備が多く改修に手間取りました。
ようやく落ち着いたところです。
泡瀬は気になります。
護岸の中を公開すべきです。
ミナミコメツキガニを見てみますね。
Posted by 有光智彦 at 2010年03月15日 02:29