2012年02月24日
泡瀬干潟ボーリング調査
2月21日に泡瀬干潟へ行ってきました。
潮はあまり引きませんが砂地まで歩いて行けました。
囲いの中を浚渫土砂(ヘドロ)で埋める工事は2機(TOTRAⅢと海援)体制で
行っていましたが、TOTRAⅢは撤収作業中でした。ヘドロを送り込んだ
大きなパイプを撤収しています。
埋め立て地ではさまざまな工事が続行中です。
海援から送り出されるヘドロがパイプの先端から勢いよく吐き出されています。
その周りでは海が埋まっているのか砂州が出来上がっています。
ヘドロで埋める工事は終盤なのでしょうか。
現在の埋立地外の海上に地質調査のためのボーリングのやぐらが設置
されていました。地質を調査していることからその場所も埋め立てる
予定となるのかもしれません。
ボーリング調査をしている場所の近くには、ウミエラという生きものが
生息しています。
ウミエラとは‥クラゲやイソギンチャクに近く八放サンゴの仲間です。
ウミエラは世界各地に生息し、普通は深いところに生息しているよう
ですが、泡瀬干潟のように浅いところに生息しているのは珍しいようです。
泡瀬干潟のウミエラは、満潮の時は水深約2メートル、大潮の干潮の時は
水深が膝ぐらいになるところに棲んでいます。
大きさは10センチぐらいでしょうか。砂地のところどころから
にょきにょきと出でいます。とても美しい生きものです。
写真は昨年夏の大潮の干潮時に撮影した写真です。
足元の海中のウミエラがわかりますか。
ウミエラの観察会が昼間潮が良く引く夏に行われます。
今年も春から夏にかけて泡瀬干潟を守る連絡会主催で行われると思います。
※泡瀬干潟を守る連絡会ブログ http://saveawasehigata.ti-da.net/e3407117.html
埋め立て工事によりウミエラは生き残れないかもしれません。
今日は、あまり時間も無いのでゆっくりと観察はできませんでしたが、
いろいろな生きものを見つけました。
最初は生きているハナビラダカラ(左)とキイロダカラです。
ともにタカラガイの仲間です。
小さな巻き貝が移動中です。
海藻の仲間のイソスギナがきれいです。
世界でも沖縄だけに生息する海藻の仲間のクビレミドロです。
沖縄県の絶滅危惧1類に指定されている貴重種です。
くるくるとまいてあるのは巻き貝の卵です。スナジャワンと呼ばれています。
生きているリュウキュウサルボウガイです。
砂地で1センチにも満たない小さくて美しい模様の二枚貝を幾つか見つけました。
指先でつまむと薄いのでパリッと割れてしまいそうです。
他にもカワラガイの殻を3つほど見つけました。沖縄の木造家屋の屋根に
似ているのでその名が付いているようです。
いろいろな二枚貝の殻が見つかります。
やがて潮が満ちてきました。みるみるうちに潮が干潟に流れ込んできます。
陸に戻ることにしました。
戻りながらさまざまな種類のサンゴの骨格を見ました。
いったいどれぐらい前に生きていたのでしょうか。
中には化石のようなものもあります。
これらのサンゴたちは確かにここ泡瀬の海に生きていたものたちなのです。
岸に近い干潟は下の写真のように一見地味な色彩で汚れているように
見えるかもしれませんが、ここにはかつて生きていた貝の殻やサンゴの
欠片などが無数に堆積していて、よく見ると巻き貝やカニなども棲んでいる
ことがわかります。けっして汚れてはいないのです。
そしてこれらの殻や欠片は潮にゆっくりと溶けていき、次の生きものたちの
身体の成分となることでしょう。
通信基地の縁に聖龍神の碑があります。海を守る神様が祀られています。
その御願所(うがんしょ)は工事現場の方向を向いています。
生きものたちの住まうところ、はるかな過去から続く生命の連鎖。
人間が生きていくために許容される範囲とはどれぐらいなのでしょうか。
沖縄は美しい自然が残る島として知られていますが実態はかなり人工的です。
美しく見えるビーチは人工のビーチだったり、護岸や石油基地、工業地帯など
さめた目で見てみるとよくわかると思います。
人工ビーチは自然の海を埋め立てて造った偽物の海岸です。
下の写真は、沖縄本島の東側沿岸の与那原から中城方面の写真です。
ご覧の通りで、ここにも人工ビーチが造られています。
ここにもかつて泡瀬干潟のような広大な干潟があったのです。
泡瀬干潟はこの写真の先の方に位置しています。残された自然の海なのです。
潮はあまり引きませんが砂地まで歩いて行けました。
囲いの中を浚渫土砂(ヘドロ)で埋める工事は2機(TOTRAⅢと海援)体制で
行っていましたが、TOTRAⅢは撤収作業中でした。ヘドロを送り込んだ
大きなパイプを撤収しています。
埋め立て地ではさまざまな工事が続行中です。
海援から送り出されるヘドロがパイプの先端から勢いよく吐き出されています。
その周りでは海が埋まっているのか砂州が出来上がっています。
ヘドロで埋める工事は終盤なのでしょうか。
現在の埋立地外の海上に地質調査のためのボーリングのやぐらが設置
されていました。地質を調査していることからその場所も埋め立てる
予定となるのかもしれません。
ボーリング調査をしている場所の近くには、ウミエラという生きものが
生息しています。
ウミエラとは‥クラゲやイソギンチャクに近く八放サンゴの仲間です。
ウミエラは世界各地に生息し、普通は深いところに生息しているよう
ですが、泡瀬干潟のように浅いところに生息しているのは珍しいようです。
泡瀬干潟のウミエラは、満潮の時は水深約2メートル、大潮の干潮の時は
水深が膝ぐらいになるところに棲んでいます。
大きさは10センチぐらいでしょうか。砂地のところどころから
にょきにょきと出でいます。とても美しい生きものです。
写真は昨年夏の大潮の干潮時に撮影した写真です。
足元の海中のウミエラがわかりますか。
ウミエラの観察会が昼間潮が良く引く夏に行われます。
今年も春から夏にかけて泡瀬干潟を守る連絡会主催で行われると思います。
※泡瀬干潟を守る連絡会ブログ http://saveawasehigata.ti-da.net/e3407117.html
埋め立て工事によりウミエラは生き残れないかもしれません。
今日は、あまり時間も無いのでゆっくりと観察はできませんでしたが、
いろいろな生きものを見つけました。
最初は生きているハナビラダカラ(左)とキイロダカラです。
ともにタカラガイの仲間です。
小さな巻き貝が移動中です。
海藻の仲間のイソスギナがきれいです。
世界でも沖縄だけに生息する海藻の仲間のクビレミドロです。
沖縄県の絶滅危惧1類に指定されている貴重種です。
くるくるとまいてあるのは巻き貝の卵です。スナジャワンと呼ばれています。
生きているリュウキュウサルボウガイです。
砂地で1センチにも満たない小さくて美しい模様の二枚貝を幾つか見つけました。
指先でつまむと薄いのでパリッと割れてしまいそうです。
他にもカワラガイの殻を3つほど見つけました。沖縄の木造家屋の屋根に
似ているのでその名が付いているようです。
いろいろな二枚貝の殻が見つかります。
やがて潮が満ちてきました。みるみるうちに潮が干潟に流れ込んできます。
陸に戻ることにしました。
戻りながらさまざまな種類のサンゴの骨格を見ました。
いったいどれぐらい前に生きていたのでしょうか。
中には化石のようなものもあります。
これらのサンゴたちは確かにここ泡瀬の海に生きていたものたちなのです。
岸に近い干潟は下の写真のように一見地味な色彩で汚れているように
見えるかもしれませんが、ここにはかつて生きていた貝の殻やサンゴの
欠片などが無数に堆積していて、よく見ると巻き貝やカニなども棲んでいる
ことがわかります。けっして汚れてはいないのです。
そしてこれらの殻や欠片は潮にゆっくりと溶けていき、次の生きものたちの
身体の成分となることでしょう。
通信基地の縁に聖龍神の碑があります。海を守る神様が祀られています。
その御願所(うがんしょ)は工事現場の方向を向いています。
生きものたちの住まうところ、はるかな過去から続く生命の連鎖。
人間が生きていくために許容される範囲とはどれぐらいなのでしょうか。
沖縄は美しい自然が残る島として知られていますが実態はかなり人工的です。
美しく見えるビーチは人工のビーチだったり、護岸や石油基地、工業地帯など
さめた目で見てみるとよくわかると思います。
人工ビーチは自然の海を埋め立てて造った偽物の海岸です。
下の写真は、沖縄本島の東側沿岸の与那原から中城方面の写真です。
ご覧の通りで、ここにも人工ビーチが造られています。
ここにもかつて泡瀬干潟のような広大な干潟があったのです。
泡瀬干潟はこの写真の先の方に位置しています。残された自然の海なのです。
Posted by 有光智彦 at 14:41
│海 泡瀬干潟