2011年02月09日

東江埋立決定

明日2月10日午前中から東江の海に砂が投入されることに
決定しました。


写真は一番最初に砂で生き埋めにされる生きものたちです。
小さな写真はクリックすると大きくなります。

東江埋立決定

東江埋立決定

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東江埋立決定

東江埋立決定

今まで,県庁や北部土木事務所に赴き,海を埋めずに済む方法の
検討を護岸の技術者,サンゴ等の専門家などを含めて会議の場を
つくってほしい旨をお願いし続けてきました。
しかし,一環して砂の投入を行うと告げられてきました。
昨日もすべての権限を持っている北部土木事務所にお願いに
行きましたが,答えは変わらずでした。

今回の高潮対策の工事は,人工リーフと突堤,養浜(人工海浜)の
3点セットでこれを変更することはできないそうです。
この工法が考えられた理由に「波の防護,利用,環境」という3つの
側面から検討されたということですが,あまりにも環境に負荷を
かけていると思うのです。

人命や財産を守るため県は一刻の猶予も無く,砂を投入し養浜を造り,
工事を台風シーズンの6月までに完成させたいと主張しています。
もっともな理由です。
ただし,サンゴの被度(サンゴが生息している度合い)が低いし,
ハマサンゴは他にもあるので埋めない理由はないと言ってきました。
これは受け入れられません。

私は,この一件に関わって以来,悩み続けてきました。
防災か生きものの命かと…。

県の主張を受け入れれば,生きものは生き埋めにされてしまいます。
海の中の生きものたちの営みを知った以上,彼らが生き埋めに
されることは耐え難いことです。なんとかして救ってやりたいと
考えてきました。

県の主張に反すれば,人命軽視だと批判されます。

どうしたらいいのか…。

そんな中で一つの考え方に辿り着きました。
県の主張は,会議を造らないことを除き,正しい判断です。
しかし,大局的に考えれば,人間本位の考え方ではないでしょうか。
突き詰めて言えば人間の生命を守るには他の生きものの命は死んでも
しかたがないと言っているのとかわらないような気がします。

そもそも人間社会に根ざした諸事と生きものの命を同じ土俵で
てんびんに掛けることが間違っているのではないでしょうか。

命は,かけがえのないものです。
人の命と生きものの命は比較できないものだと思います。

100年前の社会の常識は現在では通用しません。
社会の価値観が変化したからです。
現在私たちが野蛮だと言っている行為は100年前の常識だった
のです。
これから100年後の社会でどういう価値観が根付いていることでしょう。

現在を生きる私たちの価値観を元に,自然という何万年単位の対象を
よく考えもせずに,いじくりまわすことが,どんなに危険なことであるか
自覚しなければならないでしょう。
100年後の子孫が,荒れ果てた沖縄の海を見てどう思うでしょうか。
責任を問いたくても既に関係者はこの世にいないのです。
アメリカのネイティブ(先住民)は,何かを行う時は3代先の子孫のこと
まで考えて議論するそうです。
また,ドイツも同じです。

名護市民も沖縄県民も東江の海と海の生きものたちのことが知らされまいまま
埋め立てられようとしています。
この40年間点このようにして開発が続けられてきたのです。

沖縄の海は沖縄県民の財産です。
納税者である県民がこの海のことを知ったら納得しないでしょう。
まずは知ってほしいと思います。私は,そのきっかけ作りをしたいと
思います。
現在,急きょ写真展を計画しています。決まりましたらブログでも
案内したと思います。

私は,引き続き,行政と有識者と県民が一同に会し,真剣に
なんとかならないか対策を協議するテーブルをつくってほしいことを
県にお願いし続けていきたいです。

明日は現場で嘆願を続けるつもりです。

このブログを読んでみなさんはどう思いますか。

もし,私に賛同してもいいと思われたなら,沖縄県北部土木事務所に
電話をtけて,思いを伝えてください。

代表の電話番号です。0980-53-1255

どのような内容でも,あなたのその一言が県を動かし
生きものの命を救うことにつながります。
勇気ある一報をお願いします。

また,現場にこれそうな人がおられましたら,
ただ私たちの行動を遠くから見ていていただけるだけでも
大歓迎ですので海を見ていってください。

東江埋立決定


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Posted by 有光智彦 at 17:19 │名護市東江 人工海浜
この記事へのコメント
生き埋め工事に反対です。
この34億円の予算がついている事業が、防災上本当に必要なのかを精査する必要がありますね。
もともと海だった所を埋め立てた土地です。そんな工事が必要なら、ここを埋め立てるべきではなかったのではないでしょうか?
ほかの事業についてもいえることですが、工事をするために理由を作っているという風に思えてしまいます。
必要なのは、これまでさんざん壊して来た自然を取り戻す事業だと思います。
Posted by コースケ at 2011年02月09日 19:24
コースケ 様

こんにちは。
長く,沖縄本島の現場に足を運び,背後に隠れている実態を
知っているからこそのご意見です。
東江だけでなく沖縄本島全域,現在行われている
工事を見ても環境に配慮しているとは言えないものが
あります。これは日本全体に言えることです。
住民サイドから行政や国のシステムを変えていかないと
ならないと思います。
そのきっかけづくりを続けていきたいと思います。
応援ありがとうございます。
Posted by 有光智彦 at 2011年02月13日 16:55
なんて美しい写真

私は体験シュノーケリングを一回やったことしかないので、
海の中の写真が大好きです。
ダイビングできるならしてみたい

どなたかがコメントされていましたが、
防災上も本当に必要な工事なのか、
私も疑わしいと思ってます。
行政に電話する時、そこを突っ込んで質問していますが、納得いく回答は得られていません。
毎日電話とメールをしています。

頑張りましょう
筋が通った説明が出来ない行政は強行するしかないから不意打ちや強行をするんだと思います。
やがて全国、世界中に伝わってしまいます。
だから、体を張って1日1日を引き伸ばしてくださる皆さんは英雄ですよ

気をつけて頑張ってください
お願いいたします
Posted by 亜衣 at 2011年02月16日 05:33